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僕がチートをする理由  作者: けれけれ
第2章 王都とぶちギレと勇者召喚
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プライド Side`吸収´の魔王

Side`吸収´の魔王


気持ちが悪い。

王を殺すためにわざわざここまできて、王の側近の振りをして、`キュー´とやらを見て思ったのがこれだ。

前、討伐に来た異世界人と、同じ様な魔力。

なのに何かが違う。気持ちが悪い。

この予感とも言える直感は、すぐに当たった。

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`キュー´とやらが、王の前で王宮の一部分を消して、辺りをギラついた目で見回し始めた。

このとき、我はキューとやらが我の正体に気付いていることを悟った。同時に逃げられないことも。

ならば、打ち砕くのみ。

魔王としてのプライドが、そう思わせた。

我の師匠、魔王のトップだった`魔´の魔王は、人類との共存を望んだ。

まあ、それを出来ずに寿命で死んだのだが。

師匠はプライドなど無かった。

それは配下が居なかったことから失望されていたことが伺える。

だが、我は勝つ!ここの王にも、異世界人にも!


「フフフ、ハァーッハッハッハッハッ!気付かれたようだな。そう、我は`吸収´の魔王。その名は……」

「せい、やっ!」

「ぐはぁぁ!お、おい、まだしゃべっている途中だろうが!」

「あぁ、死ななかったぁ。後ぉ、何回でぇ死ぬのかなぁ?

ふっ、たったぁ!」

「げふっ、ぐ、うぁぁ!さ、さすがだ。異世界人よ。魔王である我をここまで打ちのめすとはな。」

「まだまだ死なないでよねぇ?死なれちゃぁ困るもぉん。

はっ!たっ!」

「ちっ!たぁ!ふぅ、漸くこのスピードに慣れてきたか。避けられるようになったな。」

「へぇ。じゃあ、もっともッと遊ぼうじゃあないかぁ?」

「いや、ここでお前は終わりだ。我の本気、見せてやろう。《HPドレイン》!《MPドレイン》!」

「効きませんよぉ?たぁ!」

「ぐ、ごふっ!な、何故だ。何故効いていない!」

「簡単な事ですよぉ?僕が異世界だからです。」

「意味が解らん。がふっ!」

「うぅ~ん。やっぱ弱い……」


体が動かない。

我は死ぬのか。

逃げておれば、良かっ、た。


`吸収´の魔王はこの世を去った。

恵一は、無傷で魔王に勝った。

結局、恵一の徳である。

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