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17話目



17話目


 手に取ったのは一本の短剣。名は【鈍ら】

 刃物ではあるのだろうけど、刃先はサビついており切れるようには見えない。だが、天落にとってこの剣を触った瞬間これしかないという感覚で満ち溢れた。


 効果は、切った相手の部位を壊死させる。

 切れない剣に切った時の効果があるという、何とももったいなく感じる。


「鋭利で切れるようになるよな?」


 天落であれば切れない剣を切れるようにするのは容易い。

 いい物をゲットしたとウキウキで剣を腰につける。幸い、鞘はついているみたいでありがたい。


 この秘宝は代償が無いだけに、意図しなくとも自傷してしまったら、そこが壊死してしまう。気を付けなければいけないのだ。


「さて、吉村を呼ぶか」


 良さそうな秘宝は貰ったので、予定通り吉村に電話をする。懐に入れていたスマホを取り出し、言われている電話番号とタップする。


「あれ? なんだったっけな」


 電話番号を忘れてしまったようだ。しかし心配はない。こんな時のために、メモをしておいたんだ。


「どこに合ったっけな……ってあれなんだ?」


 ごそごそと服の中を探していると、どこか見覚えのある秘宝が飾ってあるのが見えた。


「これ……閃光の指輪か?!」


 無くなったと思っていた閃光の指輪がなぜか冒険者ギルドの宝物庫に飾られていたのである。てっきり、保安庁で炎龍に壊されていたと思っていたんだけどな。

 そう思いながらも、慣れた手つきで指輪をはめる。


「っていうことは他にも俺の秘宝がここにあるということか?」


 周りを見渡し、探してみる。すると直ぐに見つけることが出来た。


「これは特徴的だからな」


 見つけたのは俺の異能を教えてくれるカードだ。これのおかげで、どんな異能を持っているのか簡単に知ることが出来る。

 せっかくだし、戻ったら吉村たちに使わせてやろう。代償はないし、異能のことをしれるってなったら興味はあるだろうしな。


「あとは【五度の火垂る】……はいらないな。なら、」

「な、侵入者だ!」


 悠長に探していると、さっき俺の横を通り過ぎたデブが戻って来てしまった。


「はぁ。もうちょっと探したかったんだが……聞けばいいか」

「侵入者だ! 侵入者だ! 速く来い!」

「何だって!」

「すぐ行くぞ!」


 デブは先ほどエレベーターの前に居た男たちを呼んでいるが、俺はそんなことは関係ないと無視してデブの首に短剣の刃を付けた。

 

「動くなよ? もし少しでも切れたら命はないからな」

「は、はいぃ! な、何でしょうか!!」

「お前はここの管理しているんだよな?」

「はい!! 」

 


【麻薬求めてダンジョンに入りました!〜現実逃避してるヤク中は短剣片手に走り回る〜】をご覧いただきありがとうございます!!

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