12話目
12話目
「1ステップはギルドまでの占拠を行なうこととなる。援軍が来てくれるが、場合によっては進行スピードは遅くなると思った方が良いかな」
軍隊である以上訓練はされているだろうが、今までのように八神に制圧させてその後を追って信者たちが占拠するような事は出来ないということだろう。
「なんで? 今まで通りに進行していけばいいんじゃないの?」
「良くも悪くも、アステカ王国の軍隊とは足並みを揃えて仲良くしなきゃいけないからね」
「そうなんだ。なら僕たちは1ステップでは出番は無しなの?」
「そうだね。本番は2ステップ目だよ」
天落は軍隊に入ったことがある訳ではないので、なんで進行が遅くなるのかは分からないが、興味が無い為深く考えていなかった。
「2ステップ目は冒険者ギルドを襲撃することとなる。注意してほしいのは、保安庁の時のような何もさせないで勝つような事にはならないと思っていてほしい。」
「戦いになるってことですね」
「そうだね。襲撃の時に炎龍は使うけど、それでも死人が出る戦いになる事は予想されるよ」
冒険者と言うのは保安庁の職員のようなしっかりとした教育を受けた上で、規則によって行動が定められているわけではない。あくまでギルドに所属している自由人だと思った方が良い。
そのため、作戦がうまく立てられないのだ。
「そして3ステップ。ダンジョンの確保をする事になる。これを完了した時私達の目標は達成されることになるね」
静けさが漂う。俺はあまり知らないがこの宗教が出来てからの目標がやっと間近になっているのだ。これまでの苦労が清算されるかのような気持ちなのだろうか。
かくいう俺は興奮していた。
全ての元凶であるダンジョンを封鎖できるのだから。
「ざっとした作戦はこんな感じになる。ただ場合によってはコロコロ変わる事が有るかも知れないからその時は臨機応変に対応してもらってくれればいいかな。異論は?」
「無いよ」
「ないです」
「ございません」
「教祖様に従います!」
キング、森森、如来、アルべノートは反論は無いみたいだ。
「天落くんは? 結構負担をかける事になるよ思うけど大丈夫かな」
「従う」
脳が無いせいで作戦の良し悪しが分からないが、聞いていたかんじ駄目だと思うところはない。
「良かったよ。詳細な事はまた決める事になるだろうけど、一旦はこの作戦で進める事にするね」
ひとまずは俺が秘宝を奪ってこない事には始まらないだろう。奪う秘宝によって作戦は大きく変わる事もあるだろうからな。
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