27話目
27話目
食料と水をもち、先に行くための最低限必要な物はそろえることができた。後は面白そうなものを漁るだけだ。
まず、女の冒険者を漁ろう。火の玉を出していたから面白い秘宝を持っていそうだ。
そう思いピアスや、ネックレスを外していると一つ秘宝を見つけた。
「指輪か」
左手の薬指にはめていた指輪を取ったとき、閃光の指輪のように頭に衝撃が走ったのだ。頭にインストールされるような感じだ。その情報によればこの指輪は、使った人の身長と同じ大きさの火の玉を出せるようだ。
使いやすそうと思ったがそれは直ぐに撤回された。
閃光の指輪と違い、デメリットがあるみたいなのだ。
無制限で何回も使える閃光の指輪が凄いのかもしれえないが、デメリットがあるだけで使いたくなくなってくる。しかしデメリットの内容によっては普通に使うことが出来るだろう。
そう思い、本のページをめくるように脳に入ってきた情報を見る。
すると衝撃的な事が書いてあった。
「五感を代償にねぇ」
火の玉を打つたびに、体の昨日が一つずつ取られる。つまりこの指輪を使うのは最大5回だ。
「あは……ハハハハハ!」
それを見た時思わず笑ってしまった。
警察がどれ程本気で俺を捕まえようとしているのかが分かったからだ。
この指輪を使うということは、使う人を人を潰してしまうと言う事。たった5回しか使えない、しかし人を殺すには十分な火がでる秘宝。
そう思った瞬間、体が動き出した。こうしちゃいられない。と
「いいじゃねぇか! 俺が地上に出た暁には、指示するしか脳が無い奴らも加えてグチャグチャにしてやる」
そう宣言したのち、俺は一度だけ火を出す秘宝を使った。代償は味覚だ。
冒険者の死体を燃やしつくし俺の情報を与えないため。そして、残っている秘宝を全て燃やしつくすために。
俺の姿が見れる秘宝があったのかも知れないが燃やしてしまえばどうでもいいだろう。
そんな事よりも早く地上に出たい。
頭の中はそれだけしかなかった。
「んじゃ、行くか!」
火を出す秘宝……【五度の火垂る】を女性の冒険者に倣って左手の薬指に付けて先に行くことにした。
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