24話目
24話目
閃光の指輪を使用すれば3階層の魔物でも、容易く倒せることを確認し終わった俺は危機感が無くなっていた。
「んじゃ、行きますかね」
それを俺は危機感が無いと考えるのではなく、自分が成長していると思った。悪いように考えればひょっとした拍子に死んでしまう殺し合いを軽視しているように思えるかも知れない。
しかし、負けないと確信するほど圧倒した戦いをしたのだ。
もしかしたらがない。死なないんだ。
傲慢と言われればそうだというしかないほど肥大化した自信は俺の足を軽くしてくれる。この自信は社会の腐った部分を剥ぎ取るのに力をくれるだろう。
補給食の袋を捨てボス部屋を探しに行くことにした。
「こんな奴らしかないなら5階層まで直ぐじゃないか?」
そんなフラグを立てるほど余裕だった。だがフラグと言うのは回収されるもの。
「いたぞ!!」
通った道の方からデカい声が聞こえた。一瞬ホブゴブリンかと思ったが、人の声であったことを思い出して直ぐに振り返る。するとそこには冒険者がいた。
それも1階層のボス部屋で殺した少年たちのような未熟なやつらではなく、顔から見てがっつりと冒険者として活動している本物だ。
俺はそいつらを見た時、思わず「補給が来た」と思ってしまった。だが、次の瞬間そんなお気楽な気持ちで相手が出来るほど容易い相手ではないと思い知った。
ブオン!!
大きな音をたてながら火の玉で攻撃してきたのだ。潜伏を使っていた俺に。
発見された時に気付くべきだった。
傲慢だったゆえに、自分の能力を忘れてただ突っ立ってボーっとしていたのだ。
「グハ!? あっつ! 熱いんだけど?!?!?!」
プロ野球レベルの速度で迫った火の玉にまんまと当たった俺は、服に火が付きながら地面に転がった。火にあぶられパニックを起こしながら、頑張って服を脱ごうとするがポーチが邪魔をしてうまく脱げない。
それがまた俺を焦らせ、じたばたと暴れるように転がるしかなかった。
そんな隙を見逃さない気なのか、全身甲冑を着て大剣と呼べる程大きな剣を持っていたデカい男が、剣を振り上げるように俺を攻撃してくる。
やばい!
反射的に、体が反応しその一撃は素早く転がる事で避けることが出来た。
「はぁはぁ」
転がった時に強くこすれたからか、服がうまい感じに破れ脱ぐことが出来た。
つか……やばいってなんだよ。
俺は自分の行動に苦笑を漏らしていた。自分の愚かな行動に。そして考えない頭に。
こいつらは俺を捕まえに来たのだ。
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