表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/86

12話目




12話目


 左には死体、右にも死体。その真ん中で両手に食料を抱えてながら、蛮族のように食事をしていた。

 これまでの25年の人生で、初めてと言えるほど劣悪な場所だ。


 貧富の差が酷かったダンジョン都市であれ、道端に死体が倒れていることは早々なかったから、2つもの死体に囲まれるのは早々ない。

 もし、キャピキャピのJKがこの様子を見たら、警察に通報することすら考えずに走って逃げるだろう。


 そんな場所で食事をしていた。

 

 だが、仕方がないのだ。

 早急にエネルギーを補給しなければいけな行けない状況だったから、場所なんて考えている時間はなかった。

 あ、ちなみにこの食料は少年たちが持っていたものだ。


 つまり追い剥ぎ。


 まあ、こいつらの親も人を物のように使って金を稼いでいるのだから、俺がこいつを物のように殺すのは正当な権利だ。

 俺の番になっただけ。


 そんなわけで食事をしているのだが、この食料が意外とうまいんだ。

 スティック状になっているパイなんだが、表面に砂糖でコーティングされたナッツとかがついていてみるみるうちになくなっていく。


 誕生日とかのイベントの時とかに無理して買ったブラジル産のチキンと比べることができるほどうまい。


 これほど美味しいものを、腰に巻いてあるポーチに無造作にたくさん入れていたのだから、こいつらの金持ち度合いがよくわかる。

 もし俺だったら知り合いが結婚したとかそういうときに渡すくらい豪華なものなのだから。


「ふぅ。んでこのカードは何だ?」


 腹が満たされ多少動けるようになったから、ピロン! とかなっていたカードを見てみることにした。

 宝箱から出てきたのだから多少は使えるものなんじゃないかと思っているのだ。


 まあ、その割に怒ったりしたわけなんだか、あのときはクスリが出ると決めつけてしまっていたから衝動的だったんだ。

 中毒症状で喜怒哀楽が強くなっていたのもあるがな。

 今は腹が膨れたからある程度は、クスリの中毒症状を抑えることができている。


 しかし、手は今も震えているし、目の前にクスリがあったらなりふり構わず腕にぶっ刺すだろう。

 

 でも、今はクスリは目の前にないし、それに社会をぶっ壊すという使命もある。

 そう簡単に暴れられないのだ。


 その感情が俺を押さえつけてくれているんだ。


「なんか書いてあんな」


 カードを拾い両面見てみる。そこには文字がズラーっと書いてあった。

 読んでみるとそこには俺が何故かできる謎の能力の説明が書いてあるのだ。



・生物Aから見えていないとき、生物Aから見えなくなります。この能力を使用して行動したとき、行動の内容が生物Aに知られた場合、生物Aから見えるようになります。

・使用している道具は、その道具が鋭くなった場合の効力を発揮します。



 こんな感じで。

 つまり俺ができる謎の能力が書かれているのだろう。


 なんで書いてあるのかと疑問に思うかもしれないが、ダンジョンの宝箱から出てきたものは、なんでかわからないけど出来るって言う事が多いらしい。

 だから、こういうことが出来る! で思考を止めてくれていい。




【麻薬求めてダンジョンに入りました!〜現実逃避してるヤク中は短剣片手に走り回る〜】をご覧いただきありがとうございます!!

よければブックマークや評価をしてくださるとうれしいです!!


毎日投稿です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 薬の狂人か思想の狂人、常にどちらかで酷すぎる。 しかも、なんやかんやあって幸運に恵まれ、戦闘にも勝つ 怖すぎワロタww 本人の経緯や考えはともかく、目標は人に支持されるようなことを起こそうと…
2023/06/12 10:36 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ