第1話 始まり
はじめまして。Mobiusと申します。
よろしくお願いします。
突然の事で訳がわからなかった。
俺は氷川彩斗。最近面白いと話題のゲーム、「ハンティング・ワールド」というゲームソフトを購入した。
ゲームなんかプレイしたことないが、友人が強く勧めるものなので、勢いに押されてゲームハードごと購入してしまった。
早速プレイしようと思ったが、ゲームを起動した瞬間、突然目の前が真っ白になった。
そして、目が覚めると、全く知らない世界にポツンと立っていたのだ!
「何だここは…?どうしてこんな所にいるんだ?」
周りには草や木が生い茂っていて暗い。しかし、人が舗装したような道がある。だが、いつまでもここにいたい所では無い。
こんな場所からはとっとと離れてしまおう。そう思って道なき道を進もうとしたその時だった。
「ギギイィィッ!」
「うわっ!何だ!?」
突然、背後から謎の生物が襲ってきたのだ。その衝撃で俺は転倒してしまった。
「痛え…このヤロウッ……?!」
すぐさま立ち上がり、背後を確認した。だが目の前にいたヤツは見たことがない。いや、もしかしたら俺が知らないだけで存在するのかもしれないが、少なくとも俺の記憶にはあんな動物はいない。体長は3m程だろうか?まるでトカゲがそのまま大きくなったような動物だ。こちらをじっと見て威嚇している。
「くそ…!今の俺には奴に対抗出来る武器がない!どうすればいいんだ…?」
そう、俺は特別力が強い訳でも頭が良い訳でもない。ただの平凡な人間だ。だが、足の速さには少し自信がある。ここはとにかく逃げる事を優先しよう。
「大丈夫だ…落ち着け俺…深呼吸して落ち着くんだ…」
体が震える。今まで生きてきた中で一番緊張している。
だが走らねば俺の明日に未来はないだろう。
「よし…行くぞ!」
力強く足を踏み出し、加速させていく。大丈夫だ、多少道が荒れているが走るには問題ない。そのまま100m程走った所で後ろを振り返ってみる。すると…
「ギシャアァァッ!」
「嘘だろっ!」
奴は追いかけてきた。しかも俺と同じ位、いやそれ以上ののスピードだ。驚いてしまった俺は荒れた路面に足を取られ、また転倒してしまった。しかも今度は足を挫いてしまったようだ足首がズキズキと痛む。
「うぐっ…チクショウが…うわっ!?」
奴はチャンスだと俺に覆いかぶさってきた。そして鋭い歯で俺の右肩にかぶりついてきた。
「ぐわあああぁぁーーっ!」
想像を絶する痛みが俺を襲った。肩が外れ、肉が引きちぎられるような感覚だ。奴の体重で押し潰されて、呼吸をするのが難しい。やがて、意識が遠のいていくのを感じる。
「うぅ…クソ…ヤロ…ゥ…」
奴が俺の首元を狙っているのを感じ取った。俺はもう死ぬ。こいつに殺されるんだ。
その時だった。
「くらいやがれ!」
突如、叫び声が聞こえた。それと同時に自分にのしかかった重たい物が無くなった。奴が吹っ飛ばされていた。どうやら重装備の人間がやったようだ。気を失いそうになりながらも確認すると、あの巨大トカゲはピクリとも動かなくなっていた。しかし、限界だ。
「おい!だいじょうぶか!?死ぬんじゃないぞ!」
「幸い致命傷は避けている。適切な治療をすれば…」
掠れてゆく意識の中で、そんな声が、聞こえた。
いかがでしょうか?小説の執筆が初めてなので、見苦しい部分が多々あるかと思いますが、よろしくお願いします。




