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⑼『前後不覚の、メトロノーム』
⑼『前後不覚の、メトロノーム』
㈠
自己の都合というものがある、しかし、社会はそのことを酌んで回る訳ではない。所謂、不条理と言うやつであるが、我々はいかにこの、意味不明な難問に立ち向かうかによって、人生が決定付けられるという、資本主義の中に居るのである。
㈡
他がために生きることもまた、一種のロマンであるが、不可逆的な場所に入った時に、自己がもう戻れないという契約と言う言葉の中に居る時、我々は、メタファとしては、前後不覚の、メトロノーム状態に、陥るのであって、然りである。
㈢
どういう風の吹き回しであろうか分からないが、どうにもこうにも、物事がうまく進まない時に限って、自己は鍵を掛けられたかのように、身動きが取れない。こういう鍵の打破は、本質的に意味のある、自己防衛の打破であるからして、正しいだろう。