解体(笑)
さて…何から手をつけていこうか。まずはやっぱり狩って来た狼達を捌くところからかな…。幸い解体用らしきナイフも拝借出来ている事だしな…。動物捌くなんてしたこともないけどとりあえずは皮を剥いで肉をぶつ切りにでもしていけばそれっぽくなるか…?
そんな風に軽く考えていたのだが……
「…これは……ひどいな……」
目の前にはお世辞にも綺麗とは言えない解体(大雑把)された今日からの食料…。
これは複数狩っておいたのは正解だったかもしれん…。皮はぐちゃぐちゃ、肉は小さくボロボロに……。まぁどうせ火が起こせる訳でもないからここまで来たら干し肉にでもしよう…。詳しく作り方なんか知らないけど、干し肉ってくらいだしとりあえず1日くらい干しておけば出来上がるだろ……たぶん……。
食料はとりあえず放置だ…。次はもう拠点周りの環境を少しづつでも整えていこう…。
森の中だから仕方ないとは思うが周りに木が多すぎて正直見晴らしも悪いからどうにかしたいんだが…木って剣で切れたりするのかな…。無理だったら無理だったで他のものでどうにか伐採していくか……。
……やっぱり剣ではどうにも出来ないな。軽い切り傷がついて剣がボロボロになるのはコスパが悪すぎる…。なにか他ので代用………出来るかもしれない!大きめの棒状のものさえ何とか見つけられれば…!
さて、先ず取り出したるは大きめの棒!そこの先端に細長めの石!そしてこのふたつを先程解体(笑)した狼の皮でしっかりと結んで固定!これで簡易ハンマーの完成!これでなら何とか伐採できるだろ……。
「……ふぅ、とりあえず周りが見渡しやすくなる程には伐採できたな。あとはひまの帰りを待ちつつのーんびり過ごさせてもらおうか…ふぁぁ……今日は良く働いたからか…眠くなってきたな、一眠り…しておくか………」
「ぃー!亮兄ぃ!亮兄ぃってばぁ!!!」
「うぉっ!?…ひまか、悪い…働きすぎたせいか眠くて眠くてな…ちょっとのんびり寝てたわ…」
「もー!私はまだ頑張ってたっていうのにぃ!1人だけお昼寝なんてずるいよぉ!!」
「ごめんごめん、それで成果はどうだったんだ?他には特に何も倒せなかったか?」
「ふっふっふー…それがねーなんと!少し大物を仕留めることが出来たの!でも重くて重くて1人じゃ運べなくって…だから亮兄ぃにも運ぶの手伝ってもらおうって思ったの!」
「おー、そんな大物よく仕留めれたな…怪我とかはしてないか…?」
「もっちろん!ほらほら、真っ暗になる前に取りに行こ!それとも眠いなら明日起きてから取りに行く?」
「んー…いや、今から運ぼう。今からすぐ運べば何とかなるだろう。それに、ひまがそこまで言う大物とやらがどれだけの物か気になるしな」
「おっけー!じゃあ亮兄ぃ、こっちこっちー!ついてきてー!!」
まぁ大きいって言っても先程狩った狼のボス程度の物だと考えていたのだが……
「……ひま、これほんとにお前が仕留めたのか…?」
「うん?そだよー!すごい?ねぇすごいっ!?」
「すごい…っていうか……これ…見た目の感じからして動物とかじゃなくて…魔物って分類のやつじゃないのか……?」
ひまに連れてこられた場所にあったものは……軽く3メートルはありそうなかなり大きめのイノシシが横たわっている姿だった………
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