恋の選択
彼はもう大学三年生、あと2年間どのように過ごしていくのか?
徹「しらねーよ、そんなん」
とテレビから聞こえる声に自分を重ねてしまい一人で反応する。
バイトまでの暇な時間を家で過ごしていた。
恵美「徹、アルバイトなんじゃないの?」
そういう俺の母の「緒方恵美」
徹「まだ時間あるからへーきー」
いつも通り大学に行き、バイトまで家でダラダラしバイトへ行く。こんな自由な時間が続くのもそう長くないと分かっていた。最近の電波の調子も含め…そこらじゅうを自由に飛びまわる電波を、羨ましいと思いながら。
徹「(自由か…)バイト行ってくるー」
恵美「行ってらっしゃい」
何か始めてみようか、一応趣味は沢山ある方である。
スポーツならバドミントンやスキースノボー。
ライトノベル小説を読んだり、アコースティックギターを弾いたりと多い。だが物足りないやはり恋愛なのだろうか。
徹「恋したいなぁ…」
バイト先につき涼香が笑顔で迎え入れてくれた。
涼香可愛いなぁ、優しいし、一緒にいると楽しいし、もうこれは落ちてるなぁ…俺。ただこれは俺だけの意思、相手の意思なんてわかる訳が無いし、自分が幸せにしてあげれる保証なんてないと思い涼香が笑顔で迎え入れてくれる度に胸が痛くなる。
バイト終わりに涼香からご飯に誘われた。
涼香「緒方くん、ご飯行こ」
いつも通りの涼香。
徹「行こー」
俺もいつも通りに答える。
バイト近くのファミレスに入った。
注文を終え、2人はいつも通り話し始める。俺はそんな普通を求めている。ただ最近、俺は涼香に試されているのではないかと、何かアクションを起こした方がいいのではないかと思ってしまう。そんな考えを見破ったかのように涼香はこう言った。
涼香「どうしたの?」
笑顔で聞いてくれた、たった一言だったけどこんなにも感情が溢れている。
そんな一言につい…
徹「好き」
全身がこわばる。
涼香「…え?」
涼香も驚いたのか少し反応が遅かった。
徹「涼香のことが好き」
涼香「えっと…」
顔に手を当てて、足をジタバタさせながら考えている。
2人の空間は時が止まったかのように動かない。
1秒が長く感じる、沈黙が続く、この苦しいようで優しい痛みがまた愛おしかった。
ファミレスには店員以外誰もいず、本当に2人だけの空気である。そして、その沈黙を破ったのは涼香であった。
涼香「あ、あのね…す、少し考えさせて欲しい」
俺もその言葉を認識するのにいつもの倍近くの時間がかかってしまい、お互いさらに緊張する。
徹「…わ、分かった…待ってる」
恋愛って難しい、苦しい、分からない。
涼香への好きが募り言葉に出てしまった。
お久しぶりです。あまり間隔を開けずに投稿したいのですがそう簡単ではありませんね…
自分の挑戦としてこれからも描いていくのでよろしくお願いします。