表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/21

二巻 眠れぬ夜の悩み事

「…うっ…」


目を覚ますと、見慣れた天井が俺を眺めていた。

体じゅうが微かに痺れ、頭にはくらくらと鈍い痛みが響いている。


「はぁー…」


何度体験しても慣れないこの感じ。

またやつらが来るのか…


いつになったら、終わるのだろう…終わることなんてないことは判っているけれど。



それから大きく深呼吸をして、側にあった携帯電話の時刻を見る。


ーー午前2時22分。


いわゆる丑三つ時。

あの世のものが現れると言われる時間。

そろもゾロ目だ。

可笑しなことが起こらない訳がない。


ふいに右手首をみると、赤くただれた大きな傷あとがゆらりと浮かんでいた。


じりじりと鉄で燃やされているような鋭い痛みが走る。

幻覚だと判っているが、腕が燃やされている現場がリアルに見える。

俺は吐き気と痛さに声をあげそうになったが、歯をぐっと食いしばって痛みに耐えた。


「はぁー…」


また、奇人扱いされたら溜まったもんじゃない。

もう二度と精神鑑定なんて受けたくない。


昔、理由を知らない両親が深夜に喚く息子を心配して精神鑑定に連れて行った。


そのときの情けなさと言ったら…。


もう子供じゃないんだ、

俺は。


17歳の高校生。

しっかりしろよ、豊城春人(ほうじょうはると)


それからまた感慨深げに溜め息をつくと、ゆっくりと瞳を閉じた。

いつの間にか過去のあやまちを振り返っていた。

遠い遠い昔の、俺が生まれる前のあやまちを。

春人くんは素直で書きやすいです。(笑)よろしければまた読みに来てくださいね!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ