一巻 化け物の呼び声
はじめまして(^o^)v
春色幽化帳よろしくお願い致します。
楽しんで頂けたら、とても嬉しいです(^o^ゞ
するり…
ゆらり…
光々と焚かれる炎が見える。
濃紺の闇を切り裂く大きな炎。
幾日も幾日も燃え続けたのだろうか。
埃ぽっい灰殻が夜空に導かれるように上っていた。
その中心に小柄な少年がくくりつけられている。
歳は推定五、六歳。
貧相な着物一枚に痩せ細った手足が痛々しい。
どうやら縄で全身を縛られ、身動きが取れないようだ。
炎が燃え上がる度に声を上げて、痛みを訴えている。
『…いっ…いたい…!
い…たいよぉ…』
その回りには艶やかな色彩をした化け物が、緩やかな踊りを披露していた。
耳慣れない音色が響き、
化け物の顔はニタリと歪む。苦しむ少年を悦しんでいるように。
紅・蒼・黄色…
大きいの…小さいの…
姿形はみな違い、人の形をしたものから鍋が化けたものまで、個々に特徴を持っている。
そして、なぜか揃いも揃って獣のような匂いがした。
油と唾液を混ぜたような嫌な匂い。
臭い。鼻がひん曲がりそうだ。
俺はあるはずもない透明な手で鼻をそっと押さえた。
『たすけて…たす…けて』
化け物は踊り続ける。
月夜の晩の光を浴びて。
その光景は恐ろしく、狂人的だった。
どうでしたか?
初めて書いた妖怪ものだったので、投稿してどきどきしました(笑)
面白くて、分かりやすい話を目指します!
これからもよろしくお願いしますね☆