ひとりぼっちにてんてんてん
みんなみんなみんな、ここにいたんだろう。
ここで、叫んで泣いていたんだろう。
ここにいるよ、ここで生きているんだよって。
それなのに。
どこにいるんだ、どこに行ってしまったんだい。
もぬけの殻に取り残された僕は、まだ一人泣いたままだよ。
叫んだって、泣いたって、いくら悲しみを訴えたって、
君たちはここにいないじゃないか。
探しているんだ。
僕はここで、同じ悲しみを抱えて生きる誰かを。
叫んで、悲しんで、苦しくて、
嗚咽と涙しか僕にはもう、
なら、一人で歩いていこう。
歩いていくしかないじゃないか。
ここに、誰もいないってなら、誰をここで探すことができるんだい。
いこう。
そうしてどれだけの人生(距離)を歩いてきたんだろう。
なんかもうなんとかなってきた気がする。
悲しいし、苦しいし、涙流しすぎて顔なんて酷いもんだけど、
周りの景色が変わっていくのを少しだけ楽しめるようにはなってきたんだ。
そう、僕は僕が一人で歩くのを受け入れようとし始めたんだね。
そんな時だって、世界が変わっちゃったりするのなんて。
涙枯れて、目がもうくしゃくしゃ見え辛くって。
なんとか凝らして見ていた景色。
奥の方に、まばゆい光が見えたと思ったんだ。
そんな時だったんだ。
突然、周りの景色は変わりだして、グルングルン、視界が回り出したりなんかして。
訳も分からずに突っ立っていたら、誰かが僕に話しかけてきたんだ。
「君だったんだね。やっと見つけたよ」
幾千万秒ぶりに聴く人の声、ずいぶんしゃがれた声だ。
「ずっと聞こえていたよ。君の泣いている声。」
僕の世界に亀裂が走る音が聞こえた。
「泣きっぱなしだからもうおかしくなってしまった喋り声だけじゃないんだ。ずっと聞こえていたんだよ。君の、悲しみ、苦しみ。」
開かれる、音がした。
その言葉が、ずっと聞きたくて、
「君を、ずっと探していたんだ。」
みんなみんなみんな、ここにいたんだ。
ずっとずっと、いたんだ。
僕と同じように、生きてんだって叫びながら、
ただ僕には見えないだけだったんだ。
どこにも行ってはいなかった。
僕の目が少し悪かっただけで、
頬をつうっと流れた、一粒の涙だけで、
もう全て見えるんだ。
わかるんだ。
みんなみんなみんな、僕と同じよう。
悲しんで、苦しんで、涙流しながら、
一人に喘ぎながら生きていたんだね。
僕は一人だ。
でも、一人は共有できるんだ。
今日あった辛いこと、話してみよう。
これからのこと、話し合ってみよう。
きっとそうやって、
世界は広がっていく。
勢いで書いたものを勢いで投稿してしまいました.
今年ももう終わりが近く、ひとりが寂しい時期になってきましたね.
それをまぎわらしたかっのでしょう.きっと.
僕が書くものはいつも感情の当てつけの部分が大きいです.
次はもっと丁寧に、構成、リズム、描写、ストーリー性をより意識した話を書きたいです.