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気づいて

作者: 月桂樹

叫んでも

喚いても


誰も見てくれない

誰も答えてくれない


なぜ


言葉は通じるはずなのに

見覚えのある街

生まれ育った場所


なのに なぜ


自宅にいても

道に立っていても

学校に行っても

誰も私を見ない

話しかけない

答えてくれない


まるで

透明人間になってしまったかのよう






本当になってしまったのか


なってしまったのかもしれない

自分だけわからないうちに

気づかないうちに


交差点を通る


やはり 誰も気づかない

近くの電柱には

枯れかけた

花束が一つ


唐突に気づいた

思い出した




私は





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