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第四話 艦政本部と艦魂

ご都合主義がちらほらとありますが気にしないで下さい。





―――艦政本部―――


てなわけでやって来ました艦政本部。


海軍の激震が走った人事異動から9月12日、再び九六式陸攻で東京に来た。


何故、艦政本部なのかというと……。


「軍艦の改装してほしいねんけど?」


「……本気ですか?」


俺と話しをしてるのは艦政本部長の岩村清一中将や。


「軍艦とはどの軍艦ですか?」


「無論、全部」


「……………」


「そんな可愛そうな目で見るなや。理由はちゃんとあるわ」


「……では、その理由は何ですか?」


「まず、改装なんやけど、駆逐艦は対空機銃の増強、もしくは防空駆逐艦の建造、さらに対潜能力が追加された新型駆逐艦の建造。ブロック工法や電気溶接を使えや。機銃は二十五ミリ三連装か、新型の大型機銃な。軽巡は新型はよ作れや。んで旧式は対空機銃を増強して防空巡洋艦にでもしぃや。戦艦は速度アップと対空機銃の増強と装甲の強化や」


さらに詳しくなると戦艦は長門型は対空機銃と速度の改装。扶桑型、伊勢型は主砲二基撤去。対空機銃の増強、速度の改装、装甲の強化。金剛型は対空機銃の増強、速度、装甲の強化の改装になる。さらに、空母龍驤の改装もや。せめて、準鷹型と同じ搭載能力が欲しいな。後はアングルドデッキの開発とかやな。


「う〜ん、成る程……」


岩村は黙る。


「どうやろうか?もし艦隊決戦になっても、高速やったら敵を撹乱出来るはずやで」


「…………………分かりました。やってみましょう」


……ご都合主義乙です。


また、海防艦の話しもしといた。俺は岩村に礼を言って、呉に向かった。絶対にまた来そうやな。





―――空母翔鶴―――


やって来ました旗艦翔鶴。


第二航空艦隊と言うけど、空母は翔鶴型、龍驤、瑞鳳の四隻。


戦艦は無しで、重巡は第五戦隊の那智、羽黒、妙高。


水雷戦隊は軽巡川内を旗艦とする第三水雷戦隊と第二四駆逐隊の二十隻や。


え?駆逐艦が多くないかて?


空母を守らなあかんし、多くてええやん。


駆逐艦は量産が出来るし。


それに第一艦隊は滅多に出番はないと思う………多分。


まぁ瑞鶴はまだ竣工してないから空母は三隻やけどな。


と、考えながら艦内を歩いていると、話し声が聞こえた。


「……あ………な………は……」


どうやら、予備の士官室からのようや。


そぅっと近づくと、女性の声やった。


「おかしいな?」


確かめるために、ドアを開ける。


すると、目の前には四人の女性がいた。


「……誰や?」


俺が話し掛けると五人は警戒し始める。


「べ、別に俺は怪しい奴ちゃうで?俺は第二航空艦隊司令長官の古賀大和や」


俺の言葉に、金髪の女性が反応した。


「何ッ!?古賀大和だとッ!!対米戦に反対した奴か、貴様の腐った根性を叩き治してやるッ!!!」


金髪の女性は腰に装備してた刀を抜いて、俺に襲い掛かってきた。


「ちょッ!?Σ(゜Д゜)何すんねんボケェッ!!!」


金髪の女性は渾身の左手の突きを繰り出した。


けど、俺は余裕で左横に避けて、そのまま金髪の女性の左手(女性からしたら右手を俺の左手の脇に挟んで、一本背負いを叩き込んだ。


ダガァッ!!


「ウグゥッ!!」


受け身を取ってなかったのか女性の顔が苦痛の顔になる。


俺は、女性が落とした日本刀を拾い、女性に突きつける。


「何でいきなり俺を襲った?」


「……金剛が負けただと?」


金剛?


けど、金剛と呼ばれた金髪の女性は俺の一瞬の隙を点いて、俺の左足を蹴った。


「やばッ!!」


俺がバタンと転がると、女性は素早く立ち上がり、俺に渾身の右ストレートを繰り出した。


が、俺は身体を右に捻って回避。


そのまま左膝で腹に叩き込んだ。


「グフゥッ!!」


金髪の女性は、気絶してそのまま俺に倒れ込んだ。


「一体何やねんッ!!」


一応のツッコミ。


「すまん。金剛は対米戦を拒否した貴様に恨みを持っててな」


「まぁええや。ところで君は?」


俺は話し掛けてきた髪型が肩までのショートカットの女性(てか五人ともショートカット)に問う。


「私は戦艦長門の艦魂の長門だ」


…艦…魂…?


確か転生(でええんか?)する前にネット小説でようあったな。


「艦の護り神や、精霊みたいなもんやろ?」


「まぁそう思えばいい。私は空母龍驤の艦魂の龍驤だ」


丸い眼鏡ではなく、四角い眼鏡をかけた女性が俺に挨拶する。


「眼鏡?」


「あぁ、第四艦隊事件で艦橋圧壊した時にやられた。左目は0.3だ。右目は3.5なんだがな……」


「見えるだけマシやで。その内良いことあるわ」


俺と龍驤が話してると残りの二人の艦魂が話し掛けてきた。


「俺は戦艦榛名の艦魂の榛名だ。悪いな姉貴が急に襲ってきて」


「対米戦を中止した男が目の前にいるんや。怒るのもしゃあないわ」


胸は……恐らくFやね。


てか皆、胸でかいな。戦艦やからか?


と、残り一人の女性が敬礼した。


「私は第二航空艦隊旗艦空母翔鶴の艦魂の翔鶴だ。宜しく頼む」


……でかい……。


四人よりもでかいな。何でやろ?


飛行甲板やからか?


「……翔鶴」


「何だ?」


「……胸なんぼや?」


恐る恐る翔鶴に問う。


翔鶴も顔をカアァッと真っ赤にした。


「……Iだ。恥ずかしい事を言わすなッ!!」


バキィッ!!


「み、右ストレート……」


マジで痛ぁ〜。


「ウッ……ウゥ……」


金剛が気絶から目を覚ました。


「腹は大丈夫か?」


「……人間に負けるとは不覚だ」


プイと金剛がそっぽを向く。


が、俺は金剛の頬を抓る。


「ッ!?い、いひゃいいひゃいッ!!ひゃめんかッ!!」


「なら、俺に襲った事謝れ。そしたら離したるわ」


「ウゥ……しゅまない。わひゃひがわるひゃった」


「分かればええねん」


金剛から離れると、金剛は「ウ〜」と顔を真っ赤にして睨んでいる。


「んで、何で長門達は翔鶴に来てたんや?」


「あぁ、翔鶴が艦隊旗艦になったからその御祝いだな」


よう見たら空になった日本酒のビンが四、五本転がっている。


「それやったら俺も混ぜてもらうで。酒ならあるからな」


一旦、予備士官室から出て、俺は日本酒を持ってきた。


「ん?確か古賀中将は十九歳では……?」


「ハハハ、ナニイッテルンヤナガト?」


「……明らかに片言で目が泳ぎまくっているぞ」


翔鶴の指摘を無視して俺を含めた六人は深夜まで飲んだ。



翌朝、軽い二日酔いやった。


他の五人はかなり酷かったと思う。


五隻の機関の機嫌が斜めだったから多分そうやろう。


「……酒は平気なのか?」


しんどそうな翔鶴が俺に尋ねる。


「泥酔はしないようにチビチビと飲むからね〜」


良い子の未成年の読者は酒飲むなよ。


まだはえぇし。


御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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