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第十六話 共同作戦?

ちなみに、この小説のモチーフは青山智樹の『英国艦隊撃滅す』です。


ヌルこと改造零戦が面白いですね。





―――1942年10月18日エジプト首都カイロ飛行場―――


滑走路には一時間半前に空母翔鶴から発艦した零戦九機と九七式艦攻一機があった。


飛行場の指揮所から大和達が出てきて機体に乗り込む。


『長官……いいんですか本当に?』


零戦隊隊長の新郷が九七式艦攻に乗る俺に無線で言う。


「ええねんええねん。あんな糞共に会いにいった俺がどうかしてたわ」


『……すみません長官』


ルツィアが謝る。


「ルツィアのせいやないからな。帰るで」


俺の言葉に零戦九機はプロペラを回し始めて、滑走路から飛び立つ。


遣独艦隊が入港しているアレキサンドリアに機首を向ける。


さて、何でまた俺がキレてるのかを振り返るか。





まぁ簡単に説明すると。


一、カイロのドイツ軍司令部を訪れた。


理由はジブラルタルに新たに派遣されてきたイギリスの新地中海艦隊を撃破するための話し合いや。


二、ロンメル将軍や参謀達は俺を派遣艦隊司令長官と知らなかった。


そして、大爆笑。


通訳役のルツィアが注意するが、ロンメル達は聞く耳を持たない。


仕舞いには俺を見下してきた。


三、俺達はいらない物みたいに司令部を追われた。





以上やな。


………だんだんとムカついてきた。


「攻撃隊を編制して司令部を爆撃したろか……」


俺は呟く。





―――空母翔鶴―――


「あ、長官。イタリア海軍から入電です」


大川内が俺に言う。


「何でヘタリアが?」


「さぁ?てかヘタリアて何ですか?」


「弱いし、へたれやからヘタリアやな」


「……それをイタリアの将官に言わないで下さいよ」


大川内がため息をはく。


とりあえず、通信紙を見る。


……成る程なぁ。


「それで奴さんは何と?」


「ん?マルタ島を奪還したいから共同で攻撃しようやて。そんかわり燃料ないから下さいやて」


「はぁ、長官はどうするんですか?」


「俺としては、マルタ島を囮にしてイギリスの新地中海艦隊を叩くな(ミッドウェー海戦みたいやな)」


「それだとマルタ島を占領しないように聞こえます」


大川内が反論する。


「無論、マルタ島を占領するけど、艦隊を叩かない限りマルタ島を占領するのは無理や。まぁそこはイタリアさんと話すわ」


それから三日後、アレキサンドリアにイタリア艦隊司令官のアンジェロ・イアキーノ中将が翔鶴に訪れて俺と協議した。


アンジェロ中将は俺の年齢に驚いたけど、激戦を潜ってきてるのかすぐに順応した。


アンジェロ中将によると、イタリア艦隊は戦艦四、重巡二、軽巡二、駆逐艦二十隻が出撃可能らしい。


ただし、燃料は無いけど。


俺はアデンにいたタンカー十六隻に重油と航空燃料を満載させてイタリアに行くよう打電した。





―――1週間後タラント湾―――


「さて、行くか」


日伊艦隊はマルタ島攻略の輸送船団を護衛しながらマルタ島を目指す。


何か知らんけど、艦隊司令官は俺になった。


アンジェロ中将曰く「我々イタリア海軍は猛者の指揮官が少ないので貴官にお願いしたい」やて。


まぁいいんやけどね。


とりあえず、タラント湾を出撃するまでシチリア島にイタリア空軍のサヴォイア・マルケッティSM.79爆撃機やマッキMC.202フォルゴーレ戦闘機等三百機を集結させて、連日に渡り爆撃を繰り返してた。





日伊艦隊はイオニア海を抜け、マルタ島沖約三百キロに進出した。





―――旗艦翔鶴―――


「イギリス艦隊が見つかりましたッ!!」


シチリア島を飛び立ったカプロニCa.311偵察爆撃機がチュニジアのチュニス湾沖でジブラルタルを出撃したイギリス地中海艦隊を発見した。


「長官。どうしますか?」


航空参謀の奥宮が俺に聞く。


「……先にシチリア島のイタリア空軍とドイツ空軍で攻撃させよか。俺らの航空隊はマルタ島に止めの爆撃を敢行やな」


「了解しました。早速伝えます」


奥宮が艦橋を出る。


2時間後、各空母から百八機の攻撃隊が発艦した。


また、シチリア島の独伊攻撃隊もイギリス地中海艦隊に向かった。






御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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