「骨太の方針2026」とそこに記載されている『外国人政策の推進』と『日銀の独立性』について
筆者:
今回は2027年度の予算編成の方針を決める「骨太の方針2026」が26年7月21日に閣議決定されたことについて語っていこうと思います。
この画像は内閣府のホームページの「骨太の方針2026」のところにある概略の画像なのですが、 https://www.kantei.go.jp/jp/headline/seisaku_takaichi/index.html
この右側にある「国民の安全・安心の確保」のさらに右側の「治安・安全の確保」の下にある「外国人政策の推進」と言うところがSNSでは物議を醸しているんですね。
質問者:
え! 本当です! 高市政権は外国人に対して厳しい姿勢で臨むのではなかったのでしょうか……。
筆者:
ただ、これは「早とちり」に近いものだと僕は思っています。
先ほどの同ページに添付されている
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2026/2026_basicpolicies_ja.pdf
このPDFの22,23ページを抜粋したものによりますと、
『外国人政策の推進
「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」に基づき、一部の外国人に よる違法行為やルールからの逸脱など問題のある行為に毅然と対応し、国民の不安や不公平感への対処に向けた取組を一層進める。在留許可手数料の見直しや電子渡航認証制度(J ESTA)導入による手数料収入により確保した財源を最大限活用しつつ、従来の考え方 にとらわれずに必要な措置を講じて、外国人政策を総合的かつ強力に進める。
手数料引上げの趣旨に鑑み、優先して、出入国在留管理庁の人的・物的体制を抜本的に 強化し、JESTAの2028 年度中の導入に向けた準備作業やDXの推進による審査の迅速 化・高度化を進めるほか、「不法滞在者ゼロプラン」を強力に推進するなど出入国在留管 理の一層の適正化を図る。育成就労制度の円滑な施行・不法就労対策のために必要な体制 を整備する。
各種民泊について、適切な運営確保を徹底する。 あわせて、外国人が日本社会の一員として責任ある行動をとれるよう、日本語及び我が 国の制度・ルール等の教育を強化し、「日本語・生活学習プログラム(仮称)」の創設に 向けた取組や、プレクラス等の全国展開や登録日本語教員の処遇改善に向けた取組を始め、 地域や学校の体制整備など、国主導の下、地方公共団体等とも連携して必要に応じた施策 の充実を図る。
外国人の受入れの基本的な在り方について有識者会議での議論を開始し、2026 年度中に、 基本方針を取りまとめる。 安全保障等の観点から、外国人の土地取得等のルールの骨格を 2026 年夏に取りまとめ るとともに、土地等の調査・利用規制等を図る重要土地等調査法の執行体制を強化する。 地下水の適正な保全・利用を確保する仕組みや、土地の取得・利用に関する情報把握強化 と監督のための制度について、法制化を含め検討する。』
と、基本的には今まで通り「秩序ある共生」を目指している感じです。
ルールを破った外国人の方に対する「毅然とした対応」とやらがどの程度のものか分からないと言ったことは気になりますが、
不法滞在者を減らすことや日本語によるルールの周知をすすめることなどこれまで自民党が言ってきたことが書いてあるだけに過ぎません。
どちらかと言うと『外国人の受入れの基本的な在り方について有識者会議での議論を開始し、2026 年度中に、 基本方針を取りまとめる。』とあるので、それに注目した方が良いと思います。
質問者:
……この内容なら「外国人政策の推進」と言う表題がおかしくは無いですか? 大体、「治安・安全の確保」に対する相応しいタイトルとは思えませんよ。
1段落目には確かに「外国人政策を総合的かつ強力に進める」とはありますけど……。
筆者:
正直なところこれを表題にするのはセンスが無いと言わざるを得ないです。
AIに「この文章に相応しい表題を作ってください」と指示して表題を作らせたのか?(笑) と言いたくなるようなセンスの無い表題ですよ(笑)。
全体内容からくる正しい表題は「外国人問題に対する対応」や「外国人との秩序ある共生に対する指針」みたいな感じの方が適切だと思います。
この政府公式の画像の文言がセンスが無いことにより、ネットではちょっと間違った方向性の誤解を生んでいるのかなと言う感じですね。
◇「日銀の独立性」を重視するあまり一部の銀行のみが潤う
質問者:
そうなると今回の骨太の方針はそんなに問題ないという事で良いんでしょうか?
筆者:
一応は今まで高市政権が言ってきたような「財政健全化」の文言が消えたり、「投資不足」であるために重要な17分野に投資すると言った内容は評価できることだと思います。
まぁ、キチンと審査してくれるか? やソフトバンクからアメリカ企業に流れるのではないか? など別の問題はありますけどね。
しかしそんなことよりも、「日本銀行法第3条に基づき、金融政策の具体的な手法については日銀に委ねられる」との文言が最後に加筆されたことが気になります
https://jp.reuters.com/markets/japan/ZWNX7JS72NO4NCK6Y5XPBD66SQ-2026-07-21/
※日本銀行法第3条1項 日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は、尊重されなければならない。
質問者:
筆者:
今現在円安が進んでいることや10年国債の利率が上がっていることを「リスク」と捉えている市場関係者が多いようなんです。
そのために日銀が恐らく目標にしている「中立金利」と呼ばれる2%ぐらいまでの引き上げを事実上政府が容認したという事を意味しているのだと思います。
質問者:
筆者さんは日銀の利上げのたびに「利上げ反対」のエッセイを書いていますからね……。
筆者:
主にインフレの抑制のために利上げを期待されていると思うんですが、実質消費はほぼゼロで推移し、直近では6カ月連続でマイナスです。
つまり、需要が旺盛だから物価が上がっているのではなく、原油高などのコストプッシュインフレや企業の「便乗値上げ」や「実質的なカルテル」に起因しているものと思われます。
このような状況で利上げをしても全く無意味で、変動金利のローンを組んでいる方の負担が大きくなるばかりです。
高齢者世帯はローン返済が終わり、ほとんどが現役世帯がローンを組んでいる状況ですから、現役世帯の負担を増やしてどうするんだ?
と言うのが僕の感想です。
また、ちょっと利上げをしたところでアメリカの現在の利率である3.5%~3.75%を上回るわけでは無いので円安が是正するわけでもありません。
一気に4%以上に政策金利を上げるとかそれぐらいしないと円安は解消されないとみるのが妥当でしょう。
質問者:
10年物の国債の金利が上がっていることが問題視されていることについてはどうなんでしょう?
筆者:
10年金利が上がっている最大の要因は「日銀が国債買い入れを減らしているから」に他なりません。
何と日銀の国債保有額は年間で40兆円も減少しているそうなんです。
https://toyokeizai.net/articles/-/949769?display=b
他の国の国債より低金利で誰も買わないのにそれを市場原理に任せればそりゃ利率が上がるのは当たり前すぎると思います。
借り入れやめる ⇒ 利率が上がる ⇒ 日銀長期金利の利上げも併せてやり易くする
のループで利上げをしたいのだと思います。
日銀当座預金の利上げもしていることから「銀行がただ日銀に預けるだけで利益が出る」状態になっているんです。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2026061700894&g=eco
ハッキリ言って民間に貸し出して経済活性化を促進する役割が民間銀行にあるのに、それをやりにくくする政策をしているのが日銀なんです。
ある種の「民間銀行への利益誘導」を行っているので親族も含めて利益供与を受けていないか日銀審議員を調査して欲しいぐらいです。
質問者:
自らの利益のためかどうかは分かりませんけど、日銀は果てしなくズレた事をやっているんですね……。
筆者:
この「暴走」とも言って良い状態の日銀のコントロールを政府は「事実上放棄した」というのは大いに終わっていると言って良いでしょう。
0.25%利上げされるたびにローンを組んでいる価格にもよりますけど、毎月約3,400〜5,000円、総額で約100〜150万円増えることが予想されます。
「利上げ」によって現役世帯が少しずつ締め上げられる状況が継続することが「確定的」になったことは非常に大きい意味を持つと言って良いです。
質問者:
ついこの間まではゼロ金利でしたから変動金利を選択されていた方が多いことを考えると悲惨ですね……。
少しずつだと負担は感じにくいですが、何回も利上げをされると厳しいですね……。
筆者:
利上げで物価高や円安が軽減されるという「幻影」を抱いている方が国民側にも多いので中々国民運動にもなりにくいのも痛恨だと思います。
子供もマイホームも持つのは一部の限られた人のみというのが日本の過酷な状況なのかなと思います。
これを逆回転させるためには気づいた人から発信していくしか無いのかなと思います。




