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第62話 呪いの魔女

 マナは少女ら5人と対峙する。


「いや誰だよ? この女は……」


「ダニエラ、し、知らないの……? コイツは呪いの魔女だよ。占われたら最後。必ず不幸が訪れるんだよ」


 5人の内、ポーラと他2人はマナの事を知っているらしく。マナを見て血の気が引いている。


「なんだ……。そんな噂話に、ビビってんかよ。

 ほれ邪魔だ、痛い目に遭いたくなかったら、テメェみたいな雑魚が出てくるんじゃねぇよ。


 さぁテメエ続きと行こうか。男だからって調子に乗んな。ぶちのめしてやるよ……」


 自分よりも弱そうな存在を前にして、リーダの少女は意気がり、強い己を取り戻す。


「まって、まだ私の話は終わってないよ。

 ねぇ、こんな事やめない?

 エリカを解放してあげて、迷惑してるから」


「はぁ……呪いの魔女なんて、大層な名前だから、何を言うかと思えば、ただの説教か? 

 良い子ぶるなよ……。お前も人間なら、魔族が憎いだろ? 

 奴らは今まで沢山の同胞を殺してきた、奴らの存在が、血が憎いと思ったことはあるだろ?

 これはな……皆の意志なんだ、私達は全世界の人間の意思に従ってるだけなんだよぉ!!!」


「……なんで貴方が自分の考えを、人間全員の意志のように、ひけらかしてるかはわからないけど。魔族と人間が戦争したことと、エリカは全く関係ないでしょ?」


「関係ない? お前こそ、何を言っている? コイツは魔人だぞ……。どこが関係ないんだ? 」


「何もかも関係ないよ。エリカは私達と同じ人間。そのついてる頭でよく考えて…… 」


「ほんと面倒だな。

 まぁ……いいぜ。今だけ人間ということにしてやってもいい。でもだ。

 コイツの私達を見下した目が気に入らない!

 私を馬鹿にしたような態度が気に入らない!

 なぁ……? ほかに、この行為に至る理由なんているのか?」


「貴方……本当にわからないの? エリカがしょうがなく、付き合ってくれてるだけなの。子供で惨めな貴方にね」


「あぁ〜、完全に萎えた。本気でどっかいけよ、お前さ……」


「貴方達が手を引くまで、私は帰らないから」


「うぜぇ〜……。ちっ、ほんとは人間への暴力は極力避けたかったが、先に手を出したの、お前らだ。

 一緒に痛めつけてやるよ。

 中級魔術だ。加減はいらん、やっちまえ……」 


「は、はい……」


 ダニエラに言われるがままに、取り巻きの少女達は、俺達に魔術を行使しようとした。   


「いいの……? 本当に……?」


 マナは人が代わったように、冷徹な口調で、淡々と感情が籠もってない言葉を紡ぐ。


「貴方達の未来を見ちゃうよ」


 その言葉は重く、相手を退ける圧があった。


「うっ……」


 取り巻き達はマナに気圧され、出した手を引く。


「なんだ!? 何をビビってやがる、早く魔術をしかけろ!!」


「なぁ……や、やめとこうぜ。本当にコイツはやばいんだよ。不幸を占われた人間は全員、本当に不幸になるんだ。その内の1人なんて、死んじゃってるんだよっ!!」


「そうだよね、ポーラさん。ずっと同じだから、私の怖さを知ってるよね。

 そう……私の占いは例え嘘でも、本当のことになる。そしてその占いは絶対に何をしても外れない。

 ねぇ、だんだん貴方のことが、見えてきた気がする」


「あんっ!? なんだと、やってみろよ!」


「ダニエラ! ほんとやめとこよ、殺されちまうよ!」


「はんっ! 予言なんて馬鹿馬鹿しい。

 んなもんなぁ! こうやって黙らせたらいいんだよ!!」


 そういって、ダニエラは身体強化術を使ってマナを殴りつけようとした。


 誰かが止めに入る間もなく。ゴッと硬いものと硬いものがぶつかった音があたりに響いた。

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