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第50話 決別の時

 国立魔術学院、各学部、合格発表日。


 ユウにとっても、皆にとっても、今日は運命の日となる。


 合格通知は、各々の自宅に送られる。


 今日は合格通知を受け取ってから、いつもの場所に、アイナの家に集合することになっていた。


 朝の郵便が来た。当然、国立魔術学院からだ。封蝋がされた封筒が一封だけ届いていた。


 俺は特に中を確認もせずに、家をあとにする。


 結果は知っている。俺以外は皆んな合格だ。

 

 まぁ、俺も合格はしているのだが……。


 覚悟は決まっている。もう迷ってない。


 アイナの家に着くと、どうやら俺が最後の到着のようだった。皆んな揃って、同じ封筒を持っている、俺が来るのを待っていたのだ。


 緊張を高いテンションで誤魔化そうとしているノア、同じく緊張で慌てふためき落ち着きがないアミー、そして二人を冷静に抑え込むアイナ、ルイもそんな様子を見て笑っている。


 ずっと……ずっと考えていた。ユウと4人の約束の意味を。


 約束を破らまいと違わまいと行動しようとか、考えていたが違ったんだ。


 俺は最初から皆の誓いを壊している。俺がユウの身体に入った時点で、皆んなと約束したユウは消えている。俺は皆の5人の約束を見えない形で、間接的に壊していたのだ。


 絆が強ければ強いほど、その内の誰かに成り代わることなんて、不可能なんだ。

 

 皆んなを見るたびに……俺はこのグループから去るべきだと思っていた。だから俺は会長の提案に乗った。


 別に普通科に行く選択をしなくても、俺は自然に彼等とは別の道を歩むことになるのはわかっていた。だが……あえて自主的に選択することで、決別の意を込めた。


 楽しく談笑する彼らを、外面は俺も笑いながら、罪悪感から冷めた目で見ることしかできなかった。


 等々、その時がきた。皆で一斉に手紙を開封するのだ。


 封を解き、封書を取り出す。目に入るは5人の『合格』の文字。


 沸き上がる喜びの声。体の外に溢れんばかりに、喜びは天元突破する。


 そんな状況下、俺は一人喜べずにいた。


「なんだよ、ユウ。そんな神妙な顔つきしてさ、今は皆の合格を喜ぼうぜ」


「すまない。みんな、俺は不合格だ」


「何いってんだよ。でっかく合格って書いて……」

  

 ノアは合格の文字の下に書いてある文章をみて、固まってしまった。


「そうだ、俺が合格したのは普通科だ」

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