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第44話 歩む道

 試験三日目の今日は、ルイを除いた4人でランクルの街の中心地、試験の前日に行くと約束していた繁華街に来ていた。


 試験三日目も、二日目と同じ内容で、俺達は全員二日目に日程が組み込まれていたため、実質、昨日が最終試験だったのだ。


 ちなみに俺らと違い、ルイは律儀なことに、今日の試験も全部見ておくらしい。その魔術に対して、前のめりな姿勢には感心しかない。


 結局……昨日、俺はアイナ達から試験で負けたことについて、とやかく言われなかった。それどころか昨日の試験後、外で待っていたアイナ達は予想外の反応を見せた。


 嬉しい誤算があったり、中には聞き捨てならない物を混じっていたが、流れは俺が想像していた悪い方にいかなかったのだ。つまり、今の状況に、都合がいい解釈を勝手にしてくれていた。


 まず意外なことに俺の姿を見て、彼らから出た第一声は、俺を称賛し労うものであった。……他には心配するものしかなかった。


 話を聞くと、その原因の一つとなったのは、ラヴィス兄との戦闘が大きいようで。やはりラヴィス兄弟、特に兄の実力は今試験の受験生の中で飛び抜けていたらしく、第一闘技場にも複合魔術を使った者など存在しなかったんだとか。それ程の実力者を、一時的に拘束し、複合魔術を使わせた点が評価された。


 そして何故……心配されていたかというと、魔人についてのあらぬ誤解を受けていた。


 なんと俺がエリカに脅されて、試験内容を変えたんじゃないのかと皆んなに聞かれたのだ。 もちろん即座に否定したが……。


 それを聞いた時、心に悲しみが溢れかえった。やっぱり皆も、こんなにも温かく優しい心を持った皆でも、そちら側なんだと……。


 いや、わかってるんだ。わかってはいたんだ。彼らも学生時代は、ユウと一緒に知らないフリをしていたから、今更なんだよって話だ。


 彼らの言動は、世界の価値観による物、世間の偏見による物、多数派は違和感を抱かない。

 俺が異質なんだ。俺が少数派なんだ。


 ただ納得はいかない。


 俺は必死に訴えかけようとしたが、無駄だと心が諦めて、実行しなかった。


 何処かで勝手に期待していたんだ。皆んななら、同じ考えを持ってくれるかもしれないと。

 

 でも違った。皆の友達はユウであって、俺じゃない。


 そうして昨日はまた、陰鬱な考えに支配されかけたが、何の被害にもあっていない俺がくよくよして、エリカが……前を向いて歩いているというのは失礼だと思った。だから、こういった考えを必死に振り払った。


 だが、どうしても皆とは今は少しだけ距離をとりたくなった。皆んなが嫌いになった訳ではないが、昨日の疎外感が拭えきれてなかったのだ。


 だから、4人で街の中心までは一緒にきて、アイナも最初は単独で行動したいと言っていたので、それに便乗されてもらい、暫くは一人で行動することにした。

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