表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/205

第17話 到着

 1日のうち、気温が一番高くなる時刻。最低限の整備しかされていない砂利道をひたすらに走る。


 オレたちは車を走らせながら、いつまでも見つからない目印に、翻弄されていた。


「なんとなく、この展開を予想してたぜ」


「すまん、もう少し詳しく聞いておくべきだった……」


 地図で見るよりも、東門からの距離は遠く、40分近く、帆車を走らせている。 


 ポトル住民が野次馬目的で行くには遠い気がするし、市長の情報だよりなのも納得だ。


 頼み綱であった地図には、目的地の大体の位置と目印に結界を探せとだけ、書かれているが、そういったものが見つかる気配はない。


「魔術の結界が張ってあるなら、ある程度、遠くとも、わかるはずなんだがな」


 そうだ、結界だけでわかると高を括っていたが、情報不足だったか。


「おっ……? あっ! あの丘じゃないか? 人影らしきものが見える」


 ノアは目を凝らして、北西の方に指を指して言った。


「いや、見えないぞ。どこの丘だ?」


「おいおい、肉眼で見るやつがいるか?

 天眼術式だ」


「え? ……そ、そうだな」


 まずいな。ノアの前でボロを出しすぎだ。

 とりあえず、今は使えなくても、最悪できるふりをするか……。


『天眼術式』展開。


 術式を脳内で編み、展開すると今朝とは違い、今度は正しく作動したようで、丘の上の人影をとらえることができた。


『やった!?』


 また、失敗するかと思ったが、案外成功するもんだな。

 術式が単純で、使いやすかったのも理由としてあるのか。


「あ〜、いるな。あの鎧は……恐らくだが、魔術兵の装備だな」


 うっ……少し酔う……。天眼術式で遠くを見るのは、遠近感覚が狂って気持ち悪くなるから、長くは使いたくない。


「はぇ〜、ようやく目的地に着いたか」


 ノアは帆車の動力術式の長時間の連続行使に、かなり集中していたのか、疲れの色を今日初めて見せた。


 ただ、オレは見えた光景に疑問を持ってしまった。見えた丘には、魔術兵が一人でいるだけであり、しかも事切れたように、その場から一歩も動かなかったのだ。


 違和感がある。何故、あの兵はピクリとも動かないんだ。それに結界が張られているって話だったのに、そんな様子は見受けられない……。


「まて、ノア! 様子がおかしい。車を止めてくれ!!」


 ノアは急な静止の命令に驚きながらも、ユウのただならぬ雰囲気から読みとったのか、大慌てで車のブレーキを踏んだ。


「なんだ!? 何かあったか?」


「兵士をよく見ろ、妙じゃないか?」


 兵士は虚ろな表情で、操り人形のように体に力が入っていなかった。


「別に変な所なんて……。


 ……確かに変だ。まるで、生気が抜かれて、言っちゃなんだが死んでいるようにも見える。

 でも、全容を見てからじゃないと、ハッキリと言えない。周り込んで、向こうの死角から丘の上の様子を確認するぞ!」


 ノアは素早い判断で、向こうに悟られないように、近づき確認することを選んだ。


「わかった」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ