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少年兵の異世界記  作者: 布渋
3/3

初めての出会い

 ゴブリンに襲われたニロは草原を走り、遠くの街へ逃げようとするが追いつかれ馬乗りにされてしまう。

(嫌だ!せっかく良い世界に来たのに死にたくない!)

 心の中で叫んでいると馬乗りになっているゴブリンの頭が吹き飛ぶ。

「え…何が」

 パニック状態で周りを見回すと、街のある方角から

リボルバーを持った黒いコートを着た老人が歩いて

くる。

「あ…ありがとうございます」

 目の前まで来た男に話しかけるが、老人はニロを無視してゴブリンの右腕を引きちぎる。

「ひ…ひぃ」

 怯えているニロを見ると引きちぎった腕を渡す。

「これを街にあるギルドに持って行きな、良い小遣い

稼ぎになるぞ」

 老人がにっこりして武器を構え、遺跡にいたゴブリン達の方へ向かうと、ニロはゴブリンの腕を持ち街の方へ走る。

「ギャァァァ!!」

 後ろから銃声とゴブリン達の悲鳴が聞こえるが目を

瞑り、気にしないようにして街のある方へ走ると

もふもふの何かにぶつかる。

「ムァァ」

 何かの鳴き声がして目を開けると、ニロより一回り

大きいまんまるな何かがいた。

「ム…ムァァ」

 鳴き声が聞こえたと思うともふもふの上に乗せられ、跳び跳ねながら街の方向へ進み始める。

 街に着くと石畳の上に屋台が並んでおり、中にいる

住人達はお祭り騒ぎを起こしていた。

「さぁさぁ待ちに待った半年に1度のゴブリン祭!!優勝者にはなんと50000ガル!!こんなにあったら高い装備がフルで買えるぜ!!」

 上にある拡声器から男の声が響き渡る。

(優勝か~…いつかしてみたいしな~)

 そう考えているともふもふがニロを下ろして街の外へ跳び跳ねて出ていく。

「ありがと~もふもふちゃ~ん」

「お、君が持ってるのは…ゴブリンの腕じゃないか~」

 もふもふに挨拶をしていると拡声器から聞こえた声が後ろから聞こえる。

「あれ?あなたは」

「自己紹介が遅れてすまない、俺はマレ・ラノンって言うんだ、よろしくな」

「あ、僕はニロって言います」

 茶髪の男に自己紹介をされ、とっさに自分の名前を

返すとこちらに来るよう手招きされる。手招きをされるままラノンについていくとそこには港があり、大型船が3隻停泊していた。

「ようこそギルドへ、そういえや君ってここに来るの

初めてかな」

「はい…」

「なら色々と教えよう…その前にほいよ」

 真ん中にある一番大きな船に向かう途中で1枚の紙幣を渡される。

"100ガル"

「これって?」

「賞金だよ、ゴブリンの腕1本で100ガルだ、もっと欲しかったら体の一部を持ってきてね~」

 そう話し、ゴブリンの腕を渡すとニロが木造の

タラップに足を乗せる。


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