表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/37

〈閑話〉教師陣美形ナンバーワン!

本編とはあまり関係ないです。個性豊かな先生たちの紹介です。

 パッとスポットライトがついた。

 照らすのは優雅に椅子に腰掛ける私、シオン・アリシア。


 今日は意図的に妄想の世界――ゴングタイムへと入り込んでいる。

 なぜかというと、ゲームのアップデートで暇だから……じゃなかった、そろそろ異能学園についてもう少し語るべきだと感じたからだ。


 生徒たちの顔面偏差値が異常値に達している我がブループランタン学園だが、それは教師陣にもとどまることを知らない。


 そんなわけで、「ブループランタン学園各教科イケメン&美女先生第一位」を独断と偏見と私の審美眼によって決めた! 


 私は脳内モニターへと椅子を回転させる。




 まず文学。

 本と文章が好きなお堅い先生が多いと思うがところがどっこい、私は発見してしまった。

 それがカルマ・リーブル先生である!

 銀髪に深い青の瞳。見た目はとてもイケメンである。

 しかし! カルマ先生はヤンキー感が抜けない先生なのである!


『おい、お前らぁ、ちゃんと起きて授業受けてっかぁ?』


 どんな生徒でもこういうチンピラ口調でかかってくる。

 しかし、私は知っている。カルマ先生の素顔を……!


 以前、課題を忘れてこっ酷く怒られた生徒が課題を完璧にこなして持っていった時のこと。

 カルマ先生はふわっと微笑んで『やりゃあできるじゃねぇか』と頭にポンと手を乗せたのだ。

 偶然一部始終を見ていた私はもう悶えまくった。

 ギャップ萌えで死んでしまうかと思った……



 続いて数学。

 愛されキャラ代表のライム・シフラ先生。

 緑の髪に黄色い瞳、名前通りといった風貌だ。本人もそれは気にしているようで、どういうわけかとってもかっこいいのに自分に自信がない様子だ。


『俺なんか教師に向いてないよぉー』


 とライム先生はよく生徒に泣き散らかしている。

 ライム先生は顔も良くなくて、教え方も下手な自分はいらないのだと、日々訴えているらしい。

 しかし……正直すっごいわかりやすい。授業を聞いてこんなに納得したのは初めてだった。

 いなくなられては困る、とライム先生を褒めまくっているが、逆に『気を使わせてごめんねえ』と謝られる始末だ。

 私とライム先生の戦いはまだ続きそうだ。



 続いて外国語。

 私の1番の推し先生、バロン・フォーリン先生。

 この先生のおかげもあってか、私は少しだけ外国語が得意なのだ。

 ブロンドの長い髪は一つに束ねられている。それが余計に大人っぽさを引き立てているのだ。緑の瞳も相まって王子のような容貌なのである。


 そしてなんといってもカタコトなのが可愛い。

 隣国からやってきたというバロン先生は5カ国語以上を操る強者だ。なので、この国に来たばかりのバロン先生はまだ習得しきっていないらしい。


『みんな真面目に勉強してえらいデスね』


 というようにカタコトで王子スマイルを繰り出すものだから、女子生徒はみんなやられてしまっているのだ。



 次は社会。

 教師陣の中でも抜群の可愛さを誇るのがフローラ・ソシエテ先生。

 肩まである綺麗なパーマがかかった茶色の髪は毛先にかけてピンク色になっていく。目も茶色で、とっても優しい印象を受ける。


 ただ、怒るととても怖い。静かにキレるのだ。

 先日、授業中急に黙り込んだ。本当に一言も発さなくなるのである。そうしたら罪悪感に駆られたいけないことをしていたであろう生徒がフローラ先生に謝った。


『誰にだって間違いはあります。次から気をつけましょうね』


 とフローラ先生は笑った。対応は先生らしいが、怒らせないようにしようと思った。



 次は異能史。

 異能史とはその名の通り、異能の歴史を学ぶ教科である。ノーマルな社会と違って、複雑なため、教えるのも技量が必要だ。

 そんな異能史で随一の人気を誇るのがユーガ・リストワ先生。

 黒い前髪をかきあげる姿が色気がやばいと評判なのだ。

 ユーガさまなんて呼んでいる生徒もいて、ファンクラブまで出来上がっているとか……


『さて、みんな今日の授業を始めようか』


 と言って授業が始まるわけだが、その声の色気がやばいのなんの……罪深い男である。



 さてお次は異能科学。

 異能科学とは異能の力を通して科学を学ぶ教科である。実験や薬品作りなど幅広い。

 異能科学で有名な先生はノーマン・シェンツァ先生だ。

 薄いピンクの髪に可愛らしい見た目のおかげで女性だと間違える生徒が多発している。


 しかし愛らしい先生も実験をミスすると豹変する。


『そんなに失敗して、ダメな子だ。僕によっぽど怒られたいみたいだ』


 そう、ノーマン先生は一部の女子に大人気な、ドS先生なのである。

 先生に罵られたい生徒もたくさんいるとかいないとか……



 次は異能基礎。

 文字通り、異能の基礎をわかりやすく教えてくれる授業だ。ちなみに特殊異能のこともきちんと説明してくれる。

 そんな異能基礎には、少しアネゴ肌な先生がいる。

 それがカンナ・ファンデー先生。

 深緑のおだんごヘアーはとても決まっていて、スタイルも抜群のカッコいい大人の女性だ。


『まったく、なんでこんなひ弱な奴が多いんだかねぇ』


 カンナ先生がよく発するセリフの一つだ。

 こんなふうにカンナ先生は少しばかり口調が荒い。まあ、そこもかっこいいのだけど。

 しかし、カンナ先生はキビキビと無駄なく動くから、憧れてる生徒はとても多いと思う。



 そして最後は我らがジル先生だ。

 かっこよくて優しさの塊のジル先生はファンもとても多い。

 きっと特殊異能を持っている私がいるから担任についてくれたのだろう。本当によかったと心の底から思う。




 モニターが消え、椅子を回転させる。


 いやあ、ブループランタン学園は美形ばっかすぎない!? これでもまだ一部しか紹介できていないのに……


 とにかく、眼福だ。


 おっと、ゲームのアップデートが終わったようだ。

 では、妄想の世界から抜け出すとしようか……


 私を照らしていたスポットライトが消えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ