第一話 「生徒会長」(4)
「ちなみに、あの二人の男とは仲がいいのか?」
と亀頭が聞くと、朝勃は少しうつむいて、こう答えた。
「俺、実はあいつらのこと少し見下してて、あいつら、オナ禁の成績はクラスでビリだったから・・・俺たちのクラスはオナ禁の成績が全てなんですよ。」
朝勃はさらに続けた。
「だから、俺、オナニーしたとなったらその瞬間からクラスでイジメのタ―ゲットになっちまうんですよ。それでつい取り乱して、キレちまったんですよ・・・」
亀頭は傾聴していたが、ついにここで、
「なるほど、じゃあ、お前があいつらに恨まれている可能性はあるってワケだな?」
と更なる質問をした。すると、
「はい。あいつら、クラスでパシリみたいになってて、俺もよくそういうことやっちゃってました。今日だって、昼休みにあいつらにジュース買わせて・・・」
そこまで言うと、亀頭は何か分かったらしく、
「何!?ジュースだって?」
と言うと、少し沈黙した。
「は、はい・・・どうかしましたか?」
朝勃が問いかけると、亀頭は沈黙を破り、
「全てが分かった。朝勃、あいつらの所へ行くぞ。」
と言うと、亀頭の携帯電話が鳴った。
「チッ、こんな時に」
と言って、電話に出ると、通話先は錦の携帯電話だった。
「ツバサ、何の用だ?」
と亀頭が言うと、錦ではない、あの二人の男の内の一方の声が響いた。
「モコさん!大変です!錦さんが突然倒れました!」
男はそう言った。亀頭は驚いた様子で、
「何!?本当か?ツバサは大丈夫なのか?」
と言った。すると男は、
「錦さんは保健室に運びました!保健室の先生が言うには、すぐ病院へ運んだ方が良いらしいです!5分後に救急車が到着するので、モコさんにも今すぐ来ていただきたいです!」
と返した。亀頭は自分を落ち着かせるように一呼吸すると、
「分かった、すぐ行く。」
と言って、電話を切った。
「ツバサが倒れたらしい。俺は保健室に行ってくる。」
と朝勃に事情を話すと、朝勃も、
「本当ですか?なら、俺も行きます!」
と言って、二人は生徒会室を後にした。
続く