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禁欲財団法人 オナ禁学園  作者: 勃岡亀太郎
2/9

第一話 「生徒会長」(2)

その男は叫んだ

「どうして俺が退学にならなくちゃいけないんだよ!」

人集りの中から、同級生と思われる男が2人出てきて、言った。

「うるせぇ!お前がオナニーするからいけないんだろ!」

「オナ猿は退学だろ!ルール守れよ!」

 すかさず男が反論する。

「オナニーしてねぇよ!なんか知らねぇけど、気付いたら出てただけだよ!」

すると、また数人の男が

「そんなはずあるかよ!きっと無意識にシコってたんだろ?さっさと退学しろよ!」

このままでは水掛け論になるな、と察した亀頭は、群衆をかき分け中央へ行き、口論している男達にこう言った。

「お前ら、ナニがあったんだ?」

男達が答える

「あ、モコさん。こいつが授業中急に様子がおかしくなって、よく見てみたら股間が少しぬれていたんですよ。それで変な匂いもして、それが精子だって分かったんですよね。つまりこいつ、授業中にオナニーして・・・」

言葉を遮るように疑惑の男は答えた。

「ち、違いますよ!俺は普通に授業を受けていたんですよ。そしたら急にチンコが言うことを聞かなくなって・・・そのまま発射しちゃっただけなんですよ。シコってもないのに退学っておかしいですよね?」

 亀頭はさすがE組だな、と思った。普通はクラスメートを守るものだが、こいつらはクラスの仲間が退学しそうになっている場面でさえも、自分の意見を押し通すことだけに必死になっている。本当に仲間を大切にするクラスだったら、自分の意見なんて言わず、ただ目の前で起きたことだけを話せばいいのに・・・と。

 しかし亀頭は自らが生徒会長であることは忘れておらず、冷静に言った。

「なるほど、大体分かった。お前、名前は?」

亀頭は疑惑の男に目線を向けた。

「1年E組の朝勃快人あさだちかいとといいます!」

 朝勃が答えると、亀頭は、

「朝勃、お前は精密検査を行う必要がある。検査内容は、手にチンコの微粒子及び精子がついているかだ。放課後に検査を行うから、それまで手は洗うなよ。」

「それと、お前達にも詳しく事情を聞きたい。放課後、残ってくれ。」

「朝勃、それと2人、お前達はこれから生徒会室に移動してもらう。ついてきてくれ。」

そう言うと、亀頭と男達は生徒会室へと向かった。


続く

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