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禁欲財団法人 オナ禁学園  作者: 勃岡亀太郎
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第一話 「生徒会長」(1)

 2030年、日本はオナニーによる脅威に脅かされていた。

 草食系男子の増加、ヴァーチャル・リアリティによる新たなAVの誕生、資源の枯渇による娯楽の衰退は、日本人をオナニー中毒にする要因としては十分であった。オナニー中毒による生涯未婚率の増加、少子高齢化を懸念した日本政府は、とある財団を連携し長野県の某所に新たな学校を設立した。その名は、「禁欲財団法人オナ禁学園」である。


―15年後

「え~、オナ禁100日達成者が会得できる能力として~、オナニー中毒者を外見やにおいで判別できる能力、というものがあり~・・・」

2045年5月某日 5時間目の授業中、亀頭は『禁欲哲学』の授業を受けていた。

 オレは亀頭きとうモコみち、高校2年生にして、この学園で生徒会長をやっている。と言っても、今年の4月に生徒会長になったばかりだけどな。え、なんで今2年のオレが生徒会長になれたかって?それはな、この学園がちょっと特殊だからなんだ。

 この学園は正式には「禁欲財団法人オナ禁学園」て言ってな、みんなは「オナ禁学園」って呼んでる。この学園は学年による序列ってものが無くてな、実力があるって認められたらそれだけで生徒会長にだってなれるんだぜ。何の実力かって?そりゃもちろん「オナ禁」だよ。

 オナ禁の日数が多ければ多いほど、上のクラスに行ける。ちなみにオレはとある理由があって中2のある日からオナニーをしていないから、オナ禁100日以上の奴らが集う「A組」にいる。だからオレは「2年A組」だ。

 あ、あと大事なことを忘れてたぜ。オレとか他のオナ禁続いている奴らは大丈夫なんだが、オナ禁が一週間も続かないやつらが集う「E組」の連中は、オナニーしたら退学しなきゃいけないんだ。つっても、A組のやつらだってオナニーしたら、1つ下の「B組」に落ちるんだけどな。

『、やべぇ、イキそう。イっていい?』な~んてな。こんな会話が日常的に行われている。まあ、何が言いたいかっていうとな、オレたちA組はエリートって事だよ。

 


 その時、一階の教室棟の方で大きな物音がした。亀頭はすぐにその音に反応した。

「お、何かあったようだな。」

亀頭は何かを一瞬で理解した様子だった。

「すみません。会長権限を使わせていただきます。」

亀頭は先生にそう言うと、一階のE組が並んでいる棟へ向かった。

亀頭がそこへたどり着くと、そこには既に20人程の人集りができていた。そして人集りの中心には、まぶたが半開きで髪がボサボサな、いかにもオナ猿の様な容姿の男が暴れていた。


続く


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