第27話
洗濯機を回して、太陽の輝く深緑色をした森の中で干して、洗濯したばかりの制服からはとてもいい匂いがする。
下着やバスタオルからも同じ匂いがする。お日様の匂いだ。(なんだか眠たくなってしまう)
「少しお昼寝しようか?」
「うん。する」
素敵な秋の提案に私はすぐに返事をする。
私は夢を見る。とても不思議な夢だ。
私は古い家にいる。白い壁の青色の屋根の小さな家。その家の中で私は一人でぼんやりと過ごしている。あるいは、私はもしかしたらお留守番をしているのかもしれない。夢の中の私はとても幼く見える。お父さんとお母さんが帰ってくるのを待ち焦がれている、小さな小さな子供に見える。
大きな窓は開いている。外は晴れているようだ。青色が見える。白いカーテンが風に少し揺れている。私は大きなソファに座っている。そのに座って、じっと開いた窓の外を見ている。私は白いワンピースを着ている。足は素足でぱたぱたとときおり足を動かしている。
穏やかな時間が流れている。ここは『私の居場所』なんだと思う。ずっと私が求めていた場所。時間。(そして空気。あるいは色彩)
私の思考はいつも以上なとても遠くにまで跳んでいるように思える。それきっと秋のおかげだと思った。秋の思考が、あるいはこの森の中のアトリエが私にいつも以上の思考の飛躍を与えてくれている。
私はこの場所にきっと一人では何歳になったとしてもたどり着くことはできなかったと思う。
今私がこうしてこの場所にいられるのは、きっと、きっと全部秋のおかげだった。
私の意識は泣いている。ぽろぽろと涙をたくさんこぼしている。でも白い古い家の中にいる私は笑っている。ずっと幸せそうな顔で笑っているのだ。(普段から私は笑っていただろうか? 秋のように? 今私が見ている幸せな女の子のように)
私は思い出す。私が私のことを大好きだったことを。




