[1-9] 人の子 / 彼らは一世紀からあなたを待っていた。反キリスト。パート2
「あなたが主の言葉を侮ったので…つるぎは、とこしえにあなたの家を離れない」(サムエル記下 12:9-10, 13)
テオとレナは、Zoneから離れた野原で休んでいた。彼らは地面に寝転がり、手をつないでいた。テオは目を閉じ、レナは彼の顔を見つめていた。
「レナ…お前、ずっと側にいてくれるって約束するよな?本当だよな?」テオが尋ねた。
「バカだな、もちろんよ。そんなの決まってるでしょ」レナは微笑み、彼に答えた。
彼らはそうして静寂の中で、ただただ見つめ合っていた。しかしついに、サイレンの音と人々の叫び声が聞こえてきた。テオとレナは街の方を見た。煙と、逃げ惑う人々の姿が見えた。テオはレナの手を取ると、二人は街へと走り出した。
街では悪夢が繰り広げられていた。彼らはショックで立ち尽くし、息も荒かった。突然、テオを誰かが押した。人々は押し合い始めた。誰かが倒れ、誰かが踏み潰されそうになっている。テオは老婆が転倒するのを見て、助けようと決めた。彼は彼女を立ち上がらせると、老婆は急いで去っていった。
「ここで一体何が起きているんだ?」テオは内心そう思った。
「テオ、危ない!」レナが叫んだ。
彼女はテオを押し、彼と共に建物の陰に転がり込んだ。テオはなぜそんなことをしたのか聞こうとした。しかしその時…彼はそれを見た。ホワイトゴリラの化け物だ。テオの心臓は可能な限り速く鼓動していた。レナは彼の口を押さえ、自分も叫んだり息をしたりしないよう必死だった。化け物は建物のすぐそばに立った。前を見つめ、静かに立っている。テオは、すでに盲目で足も折れている老人が前へ這っているのに気づいた。テオはただ一つ考えていた。「なぜ…なぜお前はまだ這い続けるんだ」
「助けて。助けて…く…」老人が言い終わる前に、怪物が彼を捕らえ、頭を食いちぎった。
怪物はその死体をテオとレナのすぐそばに放り投げた。二人は本物の恐怖に襲われた。死体。死体。死体。「叫ぶな」テオは自分に言い聞かせた。「叫ぶな」彼は繰り返した。「叫ぶなっ!」テオは我を失い、今にも叫び出しそうだった。しかしその時、レナが彼を正気に戻した。化け物は去っていった。テオとレナは、もう燃え上がる街の中をさらに走った。本物の地獄の街の中を。
テオは周りを見回し、現実が剥がれ落ちるかのようだった。
視覚は恐ろしいほど、ハイパーリアリスティックな鮮明さで機能していたが、脳はその絵を全体として組み立てることを拒否した。彼は死体ではなく、肉と幾何学のコンポジションを見ていた。拳をいまだ握りしめている手が、それが属する肩から三メートル離れたところに転がっており、ただ真紅の、ゆっくりと脈打つ索で繋がれているだけだった。骨が袖から突き出ており、白く清潔で、磨き上げられたようだった。彼は顔を見た――男性の顔が、まるで誰かが天の高みから押し付けたかのように、アスファルトに凍りついていた。片方の目は鉛色の空を見つめ、もう片方は暗く、動く蟻塚で満たされていた。これは死の臭いではなかった。これは味だった。舌の上で銅のような、甘く腐敗した後味が、口蓋に染み込み、唾液腺を締め付ける。
「これが本当であるはずがない。ありえない…」思考は、捕らえられた鳥のように頭蓋骨の壁にぶつかっていた。
音は後から、耳の綿を通して染み込んできた。叫び声ではなく、宇宙のファルセットだった。人間の喉には高すぎる金切り声が、どこか下から、地下から、まだ何かが蠢いている舗装の下から来ている。鈍く、規則的な音。それは彼自身の心臓の鼓動だったが、まるで誰かが内側から彼の頭蓋骨のドアをハンマーで叩いているかのように聞こえた。
彼は一歩を踏み出そうとし、足が何か温かく柔らかいものに沈んだ。彼は下を見なかった。わかっていた。その認識が電流のように彼を貫いた――冷たく、反駁の余地がなく、嫌悪感さえも欠いた。彼は今やこの風景の一部だった。有機的な廃棄物。
そして、それが来た。恐怖ではなく、万力の中の物理的圧力だった。空気が濃縮され、粘着質の、シロップ状になった。そして彼は笑っていた。
「いや。違う…違うっ!これは全部夢だ」テオは地面に倒れ込み、顔を涙で濡らしながら叫び始めた。「俺は英雄になんてなれない。無理だ」彼はかすれ声でそう言い続けた。
「テオ、お願い、行こう。私たちは行かなきゃ」レナが彼の手を取って地面から引き起こした。
そして、何か恐ろしく大きなものの、遅く、重く、硬質な足音が続いた。それはホワイトゴリラだった。ホワイトゴリラは角から現れたのではない。それは混沌そのものの質感から現れ出た、まるで常にそこにいて、ただ現実が一瞬薄くなり、それを露わにしたかのようだった。その前足の中の兵士はもう叫んでいなかった。彼は、挽き臼にかけられる歯車のような音を立てていた。彼のヘルメットはひび割れ、割れ目からは湿った、震える桃色の物質が見えていた。涙でいっぱいの彼の目がテオを見つめた。そこには懇願はなかった。ただの疑問だった:「なぜ俺なのか?なぜお前がこれを見るのか?」
「母さん…」兵士の青い唇がささやいた。叫びではない。確認だ。最も決定的な喪失そのものの自覚。
ホワイトゴリラは前足を握りしめた。それは軋む音ではなかった。それは水っぽい弾ける音、熟しすぎた果実が破裂する音だった。兵士の頭が不自然な角度に傾き、視線は虚ろになり、永遠にテオに固定された。怪物はその死体を投げ捨て、それは水たまりにぶつかり、もはや生きている世界のものではなかった。
そしてホワイトゴリラは振り向いた。その猪のような小さな目がテオを見据えた。そしてその口――骨の棘が列をなす裂け目――が広がった。これは捕食者の笑みではなかった。これは**不条理の歪み**だった。意味を絶対的に欠いた悪の顔に刻まれた、人間の感情のパロディ。それは言っていた:「見よ。見て理解せよ。お前の命、お前の愛、お前の恐怖――全ては滑稽だ。全ては肉と音だ。そしてお前が次だ」
テオは凍りついた。彼の意識、記憶と希望のこの脆いつなぎ目が、崩れ始めた。彼は自分の体を感じるのをやめた。それは他人のもの、冷たい機械になり、吹き抜ける風で満たされた。時間は遅くなり、粘着質の透明な膜に引き伸ばされた。彼は空気中の塵の一粒一粒、怪物の鋭い歯のきらめき一つ一つを見た。隣の区画で、破れたパイプから水滴が落ちるのが聞こえた。トン。トン。トン。
彼を救ったのは接触だった。レナの手。しかしそれさえも、静止した水の厚みを通して、別次元からの信号のように感じられた。彼女は彼を引きずり、彼は操り人形のように動き、足を地面に引きずり、踏んではいけないものに触れた。
彼女の声はとても澄んでいた。
「テオ、私を見て!私たちは戻るよ…野原に…雲を見るんだ。愛してる。きっと生き延びるから」彼女は言った。
彼女は振り向いた。そして微笑んだ。この地獄での彼女の微笑みは、彼が見た中で最も美しいものだった。それは場違いだったが、とても重要なものだった。墓のコンクリート板を突き破って生えた、鮮やかで生き生きとした花。それは悪夢を否定しない――無視するのだ。そしてその微笑みには、かくも脆く、かくも怪物じみた希望があり、テオの内側で何かが引き裂かれ、現実に彼を繋ぎ止めていた細い糸が切れた。
垂直の空間から、空気そのものの皺から、タイガーブロッサムが浮かび上がった。それは走っていなかった。瓦礫の影から現れたのだ。その動きは無音で、空気の軋む音さえもなかった。咆哮はなかった。あったのは裂ける布の音――鋭く、決定的な。
顎。廃屋の井戸のように暗い。それはレナを包み込んだ。
全ては彼の止まった心臓の一拍の間に起こった。一瞬――彼女はそこにいた、その天地崩壊的な微笑みと共に。次の瞬間――彼女はいなくなった。残ったのは空気の微かな揺らぎと、変異生物の顎の中に消えていく見慣れた布切れだけだった。
テオは叫ばなかった。彼の肺の中の空気が結晶化し、内側を切り裂く氷の破片に変わった。彼は立ち尽くし、タイガーブロッサムが影の優雅さで後ろへ跳び、歯に一つの形をくわえているのを見ていた。一秒前には一つの世界だった形。彼の世界は今、怪物の顎にぶら下がっていた。
彼は彼女の手を見た。それが落ちた。別々に。小さく、清らかだ。人差し指が少し曲がっていた、まるでまだ彼の手を握ろうとしているかのように。
テオの中で、何かが支点を壊した。宇宙が逆転した。重力の法則が機能しなくなった。彼は内臓、思考、魂が、喉へとゆっくりと容赦なく浮かび上がり、響きさえない真空に無言の、果てしない叫びとして溢れ出そうとしているのを感じた。
「レナ」彼は絞り出したが、それはただの無音の吐息、氷のような空気の中の吐く息だった。
そしてその時、強い腕が後ろから彼を捕らえ、彼が粉々になるのを防いだ。デイの腕だ。デイの声が、彼の頭の中で増大するホワイトノイズを通して、ラジオの雑音のように聞こえてきた。
「見るな…できねえ…すまねえ…」
テオは我に返った。野生の、獣のような咆哮がついに外へ爆発した。
「やめろ!離せ!レナ!レナァァ!」彼は傷ついた獣のように暴れ、もがき、掴み、殴ろうとした。狂気と痛みで満ちた彼の目は、遠ざかるタイガーブロッサムの姿に釘付けだった。「俺を離せ!彼女のところへ行かなきゃ!離せ!」
打撃は顎には来なかった。それは首の横に来た。一点集中の、正確な。痛みではなく、遮断だ。世界は暗くならなかった。それは層になった。視界が揺らぎ、色が濡れた紙上の水彩絵の具のように広がった。音が単調な高周波の電子音に溶けた。彼が最後に見たのは、レナの顔ではなく、汚れたアスファルトの上に落ちた彼女の切り離された手だった。指はまだ曲がっていた。
そしてそれから訪れた――静寂。音の欠如ではない。能動的で、押しつぶす、全てを飲み込む存在だ。それは彼を内側から満たし、すべてを追い出した:記憶、痛み、自己そのものを。それはどんな涙よりも重く、どんな恐怖よりも冷たかった。その静寂の中には、彼自身の名前さえもなかった。
ただ虚無だけ。そしてその中で――かすかで、子供のような呟き。それは祈りだったかもしれないし、ただの神経の最後の誤作動だったかもしれない:「レナ…ごめん…」




