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異世界で必要なものは運だけでした。  作者: 白昼夢
二章 新たな種族とメグルの夢
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料理がおいしかったです。

一目散にお皿の前に駆け寄って、食い尽くさんばかりの勢いで食べ始める。


うん、おいしい!

こっちのでっかいゆで卵みたいな奴なんか、塩加減が絶妙で、しかもなんかピリッとしてる。

あと、このステーキも柔らかいし、こっちのサンドイッチみたいなのも最高!

パンは固いけど生ハムが入ってて、久しぶりにこんな濃い塩味の物食べた気がするよ!

あっでも、野菜が全くないのがちょっと物足りないな。

さてお次は何を食べようかな…


そんな感じで片っ端から食べていると、誰かに首根っこを掴まれた。


「はいメグル、そこまで。

 それ以上食べたら他の人の分がなくなるでしょ!」


「げっ、リースか……何すんだよ、せっかく人がおいしく食べてたってのに。

 僕は、食事という名の大事なミッションの真っ最中だったんだよ?」


「そんなの、見りゃ分かるわよ。

 私は、他の人の分がなくなるからやめなさいって言ってんの」


……それもそうか。リースの主張にも一理あるな。

そう思った僕は、言う。


「分かった。とりあえず全種類制覇させて」


「……全くわかってないんじゃん!?

 とにかく、もう食べんのは禁止。……ほら、行くよ」


「えー、やだ」


「全く…。聞きわきのない奴め。硬直魔法(スタン)


「なっ——」


何してんの?

僕の首根っこを引っ張ってどこに連れてく気だよ。

というか、さっき猫の獣人さんにもやられたけど、これ何?流行ってんの?魔族の中で流行ってんの?この連行の仕方が?


って言おうとしたのに、口も動かせないし、舌も、目玉さえ動かせない。だから視線が固定されて、周りが見えない。唯一、床だけ見えてる状態だね、今は。

どうなってんのこれ?

絶対あの性悪魔王、僕になんか魔法掛けたよね?


こんな時ほど異常状態耐性がないことを悔やんだことはない……

異常状態耐性なんて、どうやってとるのか謎ではあるんだけど。

……あるのかすら分からんけど。


ん?そういえばソウレンさんに教えてもらった僕のステータスに、【魔法防御力】の項があったよね。

そいつ、0じゃなかったっけ。

ってことはだよ、そもそも僕が、異常状態耐性とかを取ったところで、魔法をもろに食らうんだったら意味ないじゃん。


ちーん。


畜生、何で僕には魔力も魔法防御力もないんだよぉ。

魔力がないんなら、せめて魔法が効かないとかっていう、チートの一つくらいくれよ……

魔力無いんだからさあ……

ねえ。せめて魔法効かないとかっていう………


勝手に打ちひしがれていると、なんかどさっと放り出されて、やっと体が動くようになった。

よかった。


……ここは文句の一つでも言ってやらにゃ気がすまん。


「何さらしてくれとんじゃボケェ!」


「あぁん!?あんたがずっとご飯食べてたのがいけないんでしょ?

 あまつさえ、その仮面を途中で投げ捨てやがって!」


?、その仮面ってどの仮面だ?

…(考え込むこと10秒)…「ああ、あのリザードマンみたいな」


「それよ。今してる?その仮面」


してるに決まってるじゃん。

そう思って顔を触るけど、あれ?なんか直に触れたような感触がある。

おかしいな…あのマスク、いつの間に消えたんだろう?

リースは投げ捨てたって言ってたけど、こちとらそんな覚えはないんだが。


まあ、ここで嘘ついても始まんないし、考えてても意味ないな。

そう判断した僕は言う。


「してないね」


「何満面の笑み浮かべて言ってくれてんのよ!?

 あんたが能天気に食事してる間、こっちは大騒ぎだったんだから。『人間が出た!』ってね」


「そうだったのか。

 途中から周りに人がいなくなって、てっきり僕に遠慮してくれてるのかと」


「……それもあるかもね…」


んで、ここはどこだ?

今更ながらに気が付いた。

今僕がいるのは、なんか、石造りの、鉄…じゃないな、これは。

何かの金属(?)でできた格子がはまった、窓のない部屋。

そして唯一の出入り口には、結解が張られている。


ここって、もしかして、いや、もしかしなくても、……牢屋か?

……そうじゃないと信じよう。

というか、そうじゃないと信じたい。


「ねえリース、ここってどこ?」


「ん? …牢屋ね」


「………。





 ….…なんで僕が牢屋に入ることになってんだよ!?」


僕の絶叫が、薄暗い牢屋の中に響き渡った。





新しく章を設定しました。

昨日新しく機能を発見して、いじってみたら章設定できましたので、

よろしくお願いします。

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