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異世界で必要なものは運だけでした。  作者: 白昼夢
二章 新たな種族とメグルの夢
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誕生日でした。なのにパーティーに参加できませんでした。

そしてお城の門に到着。

といっても、ただ廊下を歩いて階段を下りただけなんだけどね、それでも到着って言いたくなるくらい広いんだよ。

全く、金持ちはこれだから……

いや、こいつの場合、金持ちっていうよりただの国王なのか。



「魔王様、お誕生日おめでとう!」


僕たちが開け放たれた門から顔を見せたとたん、大きな歓声が響いた。

案外、領民に慕われてんだなー、こんなに粗野で乱暴なくせに。


そう思っていると、リースがスススッと近づいてきた。

そして、他の人には死角になるような位置から拳を繰り出した。


「げほっ」


「あら、メグル大丈夫?」


「……なーんと白々しい。あと、心読むなし」


「ってことはやっぱり、何か失礼なことを考えてたのね?」


「………」


くそっ、策にはまったぜ。

こいつ、魔族達に笑顔と愛想と手を振りまきながら、裏では人を殴って、その上他の人にバレないように腹話術使って小声で論破してきやがった。


想像以上にできるな……

いや、さっきから負けっぱなしだったわ。


そんなことを考えていると、もうリースは下に降りて、料理食べながらほかの人たちと談笑している!

しかもその料理が、エルガルド領では見たことないものばっかりだ。


おいしそう…!


そう思って食べようと手を伸ばしたら、首根っこを誰かに掴まれた。


「お前は、こっち」


こ、この声はあの猫の獣人!

くう、僕もこのおいしそうな料理食べたかったよ~。

何とか脱出できないかと思って身をよじってみるものの、全く手が緩まない。

なんて強い握力だ!


そういえば、リースがさっき魔族は魔物に対抗するために力とかが強いとか言ってたな。

こんな時にその能力発揮しなくてもいいのに。


無駄な抵抗をしながら、僕が連れてこられたのは地下にある厨房。


さっきお城を覗いたときは、地下の存在に全く気が付かなかった。不覚。

でもみんなここにいたってことなんだね。

そう言えば食堂は見たのにキッチンとかは見た覚えなかったわ。


そしてその中。巨大なお皿の上に、直径5メートルくらいの巨大なケーキが作られていた。

うっほー、美味しそう!

まだスポンジだけの状態なのに、いい匂いが漂ってくる。


ケーキに見とれていると、皆がバタバタと動き回っていることに気が付いた。


「生クリームは?」


「泡立て中!あとちょっとでできると思う!」


「よし、じゃあ浮遊魔法(フロート)が使える人、準備だ!

 生クリームを浮かせて、均一に塗るぞ!」


「「「おう!!」」」


いや、待て待て。

浮遊魔術って、名前聞く限りかなりすごそうなんだが。

貴重な魔術の才能を、ケーキ作りなんかに使うなよ。

もっとほかの使い道あるだろ!?


そう思って見ていると、「そこの仮面の奴、ぼさっとしてんじゃあねえ。暇があるなら働け!」と怒鳴られた。

しょうがないので周りを見渡して、できることを探す。


あっ、お皿とかボウルがいっぱいシンクに積まれてる。

洗っていいのかな?


そう思って近づいていくも、……あれ?蛇口がない。

みんなどうやって洗うんだ?


少し考えて、答えは出た。

そもそもそんな便利な物はないんだ。

そういえばミラさんも、料理作るときとか、魔法で水出してたっけ。

ミラさん、魔法の関係のスキルとかあったのかな?

でも僕、水なんて出せないからな…

魔法の一つも使えないし。


そんな時には……マジックバッグ!

森の中でサバイバルしてるうちに発見したことなんだけど、これ、()()()()()()()()()()()()()()()()んだよね。

考えてみれば当たり前だけど。


そこで応用編の実践!

まずはマジックバッグに汚れたお皿を入れます。

その()()()()取り出します。


以上、実況終了です。

これで、汚れはマジックバッグに収納され、きれいなお皿が取り出せました!

ヒューパチパチ。

これをどんどん繰り返していくと、きれいになった料理道具の山が完成。


……いま、アバントさんとルークさんとルミリアさんの、

「神器を皿洗いなんかに使うなよ!もっとほかの使い道あるだろ!?」って声が聞こえた気がした。

でも、気のせいだということにしておこう。


よし、一仕事終わり。


じゃあ次だ。

次は……。

あそこの生クリームを泡立ててる人を手伝おうかと思ったけど、絶対大変だからパス。

こっちにしよう。



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