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異世界で必要なものは運だけでした。  作者: 白昼夢
二章 新たな種族とメグルの夢
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悪魔に会いました。


「……悪、魔…?」


そうつぶやいた瞬間。

目にもとまらぬ速さでクッションが飛んできた。

そして、それに当たった僕は1メートルほど吹っ飛ぶ。


「いや、どんなパワー!?そして、なんの嫌がらせ!?」


「なんの嫌がらせだと!?そんなの分かり切ってるでしょ!

 人を種族名で呼ばないで!あと、人の部屋に勝手に入ってくんな、この蛮族!」


「じゃあなんて呼べば良いんだよ!?名前も知らないのに、呼びようがないじゃねえか!!

 あと、部屋に入ってきたのは不可抗力だ!お前が引きずり込んできたんじゃないか、被害者はこっちだよ!

 この暴力ゴリラ!!」


そういうと、これまたものすごい速さで移動してきたその少女に顔を掴まれる。


「あん!?人間、私の目を見て言ってみなさい、もっかい、同じことを!!」


「近い近い近い!!

 そしてその注文はムリ。……今言ったこと、覚えてないから」


そう言った瞬間、袋叩き——もとい、クッション叩きにあう僕。

ものすごい勢いで振ってくるんだもん、死ぬかと思った。


……もう、覚えてないものは仕方ないってのに。


「ふん。参ったか」


「参った参った。うん、ホントに………ゴリラ(ぼそっ)…」


「あんだとてめえ!?全く反省してないじゃない!この人間!!」


そう言ってまた胸ぐらをつかんでくる美少女さん。

初めに感じた神々しさは微塵もなく、もうなんか、悪友と言い合いしてる感覚?。

もうなんか、悪魔がどうのとかどうでもよくなってきた気がする。

元々ここ、異世界だし。こんな事があっても不思議じゃないはず!


「一つ言っていい?」


「弁明なら聞くわよ?」

 

「それでは。……人間って言うな、僕には、メグルっていう立派な名前があるんだよ!

 ついでに初対面の人間をフルボッコにすんな、この悪魔!」


「フルボッコにした件は反省しないわ。あと、クッション使ってやったでしょ。素手だったらこんなもんじゃないわよ?

 そして、私にも、イヴリースっていう、立派な名前があんの!!この高尚な魔王様の事を、種族名で呼ぶんじゃない!」


「あぁん!?お互い様だろうがリースちゃん?

 ……って待って、お前、魔王なの!?」


柄にもなく、声を荒げてしまった……

それもこれも、こいつのせいなんだけど、そんなことよりも重要なことを言ってたよね、今。

こいつ、魔王!?

だったらここって、魔族の国!?


「リースって呼ぶな馴れ馴れしい。

 あ、勘違いしないでよね?私、()()()()()()()()()()()()()


「……??」


頭にハテナがいっぱいだ。

魔王であって魔王じゃない。……?理解できん。

………………あっ。


「魔王の娘だから、まだ魔王じゃないってこと?」


「ちゃうわい、れっきとした魔王よ私は!

 もし知りたければ、頭下げたうえで『お願いします』って言えたら、教えてあげてもいいわよ?」


「この……お願いします(ぼそ…)…クソッ、弱みに付け込みやがって」


「んん?聞こえないわよ?もっと大きな声で」


なんだかんだ言って、教えてくれたことはこんな感じ。

九割がた僕に対する皮肉と悪口(その都度言い返してやったから、全く話が進まなかった…)だったから、要約してみたです。


魔族と人間は、同じ祖先から枝分かれしてきた者たちである。

人間と違い、魔族の祖先は龍脈の近くに住んでいたため、そのエネルギーを吸い取り、魔物の特徴を有している。

力が強かったり、魔力が多かったり。

あるいは姿が人間と違ったりするのだ。


その後人間は、開拓により住居を広げるにあたり魔族と出会う。

しかしその時、魔族の事を異形と呼び差別した。


そして、それが原因で過去に何度も大戦を繰り広げていて、そのたびに領地を奪ったり奪われたりしてきた。


一番最近の大戦は、200年前の事。

ついに人間は、数の利とその持つ技術を生かし、魔族に勝利した。

そして彼らをひとところに追いやった。魔族は森から追い出されたのだ。

それにより、もともと住んでいた土地を奪われた魔族は、この地に引っ越してきた。


その際、魔族の王が選出され、古い神話からとって『魔王』という名前を名乗ったことが、その始まりである。



ただ、魔族の神話によると、本来の魔王『シバ』は別におり、その本体は木であるという。


その大木は、魔族領のさらに向こう、魔の森と呼ばれている場所の中心に位置し、それが魔物を生み出していると言われているのだ。


そして、龍脈の上は植物とかの成長を促す。


だから僕が通って来たような広大な森林が出来上がったんだね。


で、そこで進化した魔族たちは、急激な成長に対抗するために、代謝が遅い体を手に入れたが、その後森の外に追いやられたため、人より寿命が長いと思われている。って言ってた。


実際には、ただ傷の治りが遅い程度で、寿命は百年位だって。人と同じだった。


「ちなみに、大多数の魔族は私たちを森から追い出した人間の事、許していないからね。

 私はそうでもないけど」


そう言って、リースは話を締めくくった。




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