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異世界で必要なものは運だけでした。  作者: 白昼夢
二章 新たな種族とメグルの夢
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お城の中に入りました。



「男は度胸!ここまで来て、退いてはならん、メグル!」


そう言って、勝手に回れ右をしそうな足に発破をかける。

……いやー、それにしても怖いものは怖いんだって!


ゆめ!?ねえこれ、ゆめ!?

ゆめだよね!!?


その考えに縋りつきたいとこだけど。

……でも、そう考えてる時点で、夢じゃないことは明白なんだよなー。


誰もいないお城と城下町とか、最早ホラーとおり笑えて来るね。


…ああ、もう!


「誰かいてくれよ、ホントに!」


そうつぶやいて、意を決してお城の中に足を踏み入れる。

入った先は大広間になっていて、天井からはシャンデリアがぶら下がっている。


城内は、清潔に保たれている感じがする。


……これは、どう考えても誰かいるな。


もしくは、今の今まで、()()()()()のか。

そう思って、自分の考えに背筋が戦慄する。


今も、誰かいますように。

そう願って、一階の部屋を一つ一つ見て回るけど、だーれもいない。


一々豪華な応接間っぽいところに、よくわからない部屋。

トイレでさえも、ピカピカに磨かれていた。

食堂かな?ここは。シャンデリアがぶら下がってて、無駄に大きな椅子があって、無駄に長いテーブルがある。

うん、ここはきっと食堂だわ。

そしてこっちは、礼拝堂か。

庭のはずれとかにあるようなイメージだたけど、よく考えたらこのお城、すぐ外が民家になってたな。

そりゃそんなイメージを達成するのは無理だ。


そんなことを考えながら進んでいくと、一回りしてきちゃった。

じゃあ残すは上の階……


今度こそ、誰かいますように!


そう祈りながら、映画にでも出てきそうな階段を上る。

そして二階に行き……


こっちも人の気配はゼロかい!


仕方なく、端から順に部屋を見ていく。


ビリヤードみたいのがある。

遊戯室かな?、ここは。


次の部屋には天蓋付きのベッドが置かれていたり、他の部屋にはお風呂があったり。

一階に比べて、若干プライベートな感じだな。


これなら、この階には誰かいても不思議はない。

そう期待を膨らませつつ、いくつか目の扉を開けた時。


誰かと目が合った。


速攻でドアを閉める。

そして、もう一回開けると、ものすごい力で部屋の中に引きずり込まれた。


「何すんだ!」


「それはこっちのセリフよ!

 魔王たる私を部屋に閉じ込めて、一体何するつもり、な…の……?…」



初めは勢い込んで喋ってたけど、だんだんと勢いがなくなってって、ついには口をつぐんでしまった声の主。


僕には、見えない。


なぜなら腕をつかまれて、うつぶせのまま身動きを封じられてるからね。


「………人、間…?

 ここにはいないはずなのに……」


その言葉と共に、その人が飛びすっさった気配がして、手が自由になる。


「いてててて…」


そう言いながら起き上がった僕は、ソファを盾に恐る恐るこっちを見ている少女と目が合った。


歳は、同じくらい。

ルビーのような瞳に、絹のような髪。


神様が力を入れて特別に作ったのではないかというほどの、美少女。



でも、何より目を引くのが、その背中に生えた翼。そして、頭の二本の角。



「あ……悪魔…?」


そう、その少女は、悪魔のような体の特徴を持っていた。



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