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異世界で必要なものは運だけでした。  作者: 白昼夢
一章 異世界転移と同族のいる街
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クエストを受けました。

街を出て、森へと向かって歩く。

その間に昨日教えてもらった食べれる植物とか薬草とかを摘んでいく。

これも売れるかもしれないし、あって損はないからね。


そして森の入り口に着いたら、持ち物の点検。


刀は手入れされてる、マジックバッグは持っている。

靴もしっかり履いてるし、ポーションも持った。よし、大丈夫。


いざ、出陣!とはちょっと違うか。

…まあいいや。いくぞ!


そう意気込んで森に足を踏み入れるものの、しばらくは何事もなく、ただ静かな森で、景色を楽しみながら進んでる感じ。はっきり言って、暇。

こうなってくると最早、何でもいいから魔物に出てきてほしいと思う。


そこへ、ちょうどいい具合にホーンラビットが出てきた。

食料としても優秀なホーンラビット。

昨日アバントさんが、「ホーンラビットは美味いぞ。よく屋台で売ってる、串焼きとかにも使われる」

って言ってた。

さぞやおいしい食材なんだろうなー。


そう思ってみていると、殺気(食気?)を感じたのか、ホーンラビットが逃げてっちゃった。

おっかしいな、僕は魔力がないから気づかれないはずなのに。


って、そうじゃなくて。


「待ってくれ~!」


そう叫んで慌てて追いかける。


その足が速すぎて、追いかけるのを途中であきらめたけど、次会ったら必ずやご飯にしてやろう。

そう決意して、また歩き出す。



後から考えると、この時点で遭難してたんだろうな…………

ホーンラビットを追いかけまわして森の中をかなり無茶苦茶に動き回ったから。

でもそんなことはつゆ知らず、というか気が付かず、僕はのんきに歩いていく。



「早くトレント見つかんないかな、そしたらホーンラビットを探して帰ろう」


そう言いながら森をさらに進んでいくと、足元に薬草を発見。

これは確か、確か。……効能、忘れたけどまあいいか、取っとこう。

持ってて損するわけでもなし、こっちにはマジックバッグがあるんだからどんとこいだ!


採取しよう。そう思ってしゃがんだら、頭の上を何かが通過した気がした。

気になったので振り向くと、……これ矢か?が、木に刺さっている。

どっから飛んできたんだろう。

っていうか、これ、立ってたら直撃コースだったくね?

あっぶねー。

で、これを打ったのはだーれだ。とっちめてやる。


そう思って矢が飛んできた方を見ると、弓をもって突っ立ってるゴブリンを発見。


………絶対犯人アイツだよな。


でも、どうやって攻めよう。

アイツ、矢をつがえだしてるから、今無策で突っ込んでいったところで射られて終わりっていう落ちしか見えん。


そう考えて攻めあぐねていると、同じ方向から、武装したゴブリンの集団が飛び出してきた。


ヤバい!!


そう思った時にはもうゴブリンどもに包囲されていた。

こんなに大人数を相手取ったことはないから、慌ててしまって冷静に考えられなくなる。

そのうえゴブリンが一斉に向かってきたことでさらにパニック状態になって………


何を血迷ったか、僕はその中の一匹に突っ込んでいって——石に躓いてこけた。


こけた僕に、つっこんできたゴブリンが躓いて転んだ拍子に仲間を切ってしまう。

錆びた剣で切られたゴブリンは、錯乱状態になって得物を振り回し、同士討ちが始まる。

そこへ僕を狙ったであろう矢が飛んできて、逃げまどっていたゴブリンの肩に当たる。

当然射られた奴の怒りは弓持ちのゴブリン(ゴブリンアーチャー?)に向く。

ぐだぐだのまま同士討ちが始まって——


気が付いたらゴブリンたちは自滅していた。


………これを、運がいいと喜んでいいものやら……

フクザツな気分。


でもまあ、ゴブリンにはかわりないし、冒険者ギルドに持ってったら売れるでしょ、多分。

そう思って、マジックバッグに死体を突っ込んでいく。(僕、解体なんてできないししたくないもん。どうせなら手数料取られたとしてもやってもらった方がいいからね)


そして周りを見まわして、気が付く。


僕は果たして、どっちへ行ったらいいんだ?


あっちを見ても、こっちを見ても、同じような藪が並んでいるばかり。

何も目印になるようなものがない。しかもそもそも、僕は地図を見ずに来たから、現在地さえ分からない。


さて、これは困ったぞ。


現代風に言うと、これは、確実に、僕は、遭難しました。

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