お金が。なくなりました。
起きて、イヤイヤソウレンさんのとこへ行って、しごかれて、昼ごはん食べて、寝る。起きて、夜ごはん食べて、また寝る。
こんな生活が始まって、早くも一週間が過ぎ去り……
僕は筋肉痛の痛みにももう慣れたよ。
ステータスも、
《ステータス》
【 名 前 】 メグル アイバ
【 年 齢 】 16
【 職 業 】 迷い人
【 レベル 】 1
【 体 力 】 150/150(+50)
【 魔 力 】 0/0
【 攻撃力 】 68(+20)
【 防御力 】 43
【 筋 力 】 54(+30)
【 俊敏性 】 49(+22)
【 運 】 ∞
【 スキル 】 言語理解
【 称 号 】 なし
……思ったより変化ないな。こんな頑張ったんだから、もう早くレベルとか上がってくれよ。
スキルも何も変わってないしさ。
あー、何度逃げ出したいと思ったことか。
スキル『忍耐』とか取れててもいいと思うよ?
そろそろ。
それにしても、二日おきに走り込み+素振りのメニューに柔軟が加わるから、だいぶ体が柔らかくなった感じがする。
あの鬼、柔軟のとき、全体重かけて僕を押したり引っ張ったり。
もう足がもげるかと思うほどなんだよ。
お陰で、今や前屈で手のひらが地面につくようになったよ。
明らかにやりすぎだよね、この前まで足首にすら届かなかったんだから。
今日も起きて、ソウレンさんのところへ行こうと思ったら、宿を出る前にライアンさんに止められた。
「おい小僧、宿代忘れんな。
オレが初日にもらったのは1日分の料金だけなんだ、滞納分を支払ってもらおうか」
「すいません。1日銀貨2枚でしたっけ?」
「ああ、そうだ。それが6日分で金貨1枚と銀貨2枚だな。
毎日疲れて帰ってきてるようだから請求すんのもあれかと思ってたらミラにどやされちまってよ」
「アハハ……すいません…」
「いや、良いんだよ」
「はい、コレ一週間分の料金と今日の分です。
これからは毎日払うようにしますから」
「よろしくな」
……ヤバい、財布のお金が底付きかけてる。
結構あったと思ったんだけどな。
やっぱり初日に買い込みすぎたのがいけなかったかな。
買った食料(サンドイッチみたいなやつとか、おにぎりみたいなやつとか)が、減る気配が無いもんな。
ソウレンさんに「あ〜、腹減ったな。昼飯用意してねーなー、誰か用意してくれんのかな?」って言われて、仕方なく食料提供してんのに……
どうしよう、これからどこに泊まれば良い?
よし、お金を稼ぐことをとりあえずの目標にしよう。
けどまずは鬼教官のとこ行かなきゃ………
「おはようございます」
「おう。……なんかいつもより暗いな、何があった?」
「よくわかりましたね。お金がないんです、これじゃあ生きてけないですよ………」
「アホだなぁ。なんでそうなるまで仕事しなかったんだよ」
「……………。いや〜、毎日疲れちゃって…」
「……………お前の体力がないのが悪い。断じて俺のせいじゃない」
「あー、誰か雇ってくんないかな〜。
武技取るまで冒険者にはなっちゃいけないって言われたし、当てがないんだよなー。
どっかの武器屋さんとかに雇って欲しーなー」
「そうか。まあ頑張れ。
………武技早く取るために、とりあえず始めるぞ。メニューこなしてまだ昼まで時間あったらオレとの立ち会いだからな」
ソウレンさんがなんか言ってるけど、今はそれよりお金が大事だ。
もうちょっと粘らせてもらおう。
「雇ってくんないんですか」
「あのな、この店が繁盛してるように見えるか?
……うちには人雇う金なんてねえ」
そうか、たしかに。
よく考えたらお客さんが来たとこ見たことないな。
はあ、ここ以外に雇ってもらえそうな当て無いからな……
やっぱり武技とって、冒険者になるしかないか。
余計逃げられなくなったじゃん。
どうやったら武技の習得できるんだろう?




