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超短編集(怖)

マンホール

作者: M


「こんな所にマンホールあったっけ?」


 俺は、一緒に歩いていた彼女に聞く。


「マンホール?いつもそんなの気にして歩いてるの?」

「いや。よく通る道だから違和感があって…」


 道路工事なんかしてなかったし、工事の跡もない。


「前からあったんじゃない?」

「そうかな。」

「早くしないと映画始まっちゃうよ。」


 彼女に引っ張られる形で、駅前通りに出た。日曜だというのに人がまばらだ。


 そこで彼女も異変に気付いた。


「ねぇ、マンホール多くない?」


 普段は人が多いから足元なんて見ないが、今日は道がよく見える。

 歩道には大小様々なマンホールがずらりと並んでいた。


「あっ」


 振り向くと彼女が居ない。

 立っていたはずの場所にはマンホール。


 今までそこにマンホールがあったか?

 俺は不安になった。


 …いや、そんなはずはない。

 彼女の名前を呼びながら、もと来た道を戻る。


「おーい、どこだー。」


 さっきの道。来たときよりも、明らかにマンホールが増えている。


 俺はその道を戻ることができなかった。恐怖で走り出す。


 突然、視線が下がる。

 道に吸い込まれるような感覚。



 マンホールが一つ増えた。


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― 新着の感想 ―
[一言] 昨今では、地方の名物や観光名所があしらわれたデザイン性の豊かなマンホールが増えていますね。 本作のマンホールも、「大小様々」という具合に差異や特徴のある事が示唆されている所が興味深いです。 …
[良い点] 面白かったです。 マンホールが増えたように感じたら要注意ですね。 そしてその時にはもう遅いのでしょう…。
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