0話 「主人公再びゲームの世界へ」
ゲーム「kill monster」
モンスターを殺し、殺し殺しまくり、ポイントを手に入れステータスをupさせたり武器を買ったりして、強くなりより強いモンスターを殺す。
それがこのゲームの主旨なのだが…
「ああ、もうやることねー!」
Kill monsterをやりつくしてしまった…
しかも一ヶ月で、ステータスカンスト。
最終ダンジョン制覇。
武器全種類コンプ。
ミッションも全部クリアしてしまい、このゲームを完全クリアしてしまったのだ。
町では僕の事を「疾走の冒険者」と呼ぶ人もいる。
なんでも、モンスターを一瞬で倒し、依頼人から報酬も受け取らず次のモンスターを狩りに行くかららしい。
だが、それは勘違いである。依頼人から報酬を受け取らないのはお金がカンストしてるからだ。
「つまんねー…!敵弱いし!仲間弱いし!」
少し前に遡る。
これはまだ僕がダンジョンを冒険してた時のこと。
「ここが最終ダンジョンかー」
壮大な建物が聳え立っている。
周りには大きい木が立っており、鳥の囀りがよく聞こえる。
周りを見渡し終えたらゆっくり、ダンジョンに入る。
「ん?あれは?」
モンスターだ。しかもかなり、上位の。
何やらモンスターどうし、何かを話している用だ。
「おっ、ついにこの最終ダンジョンにも、冒険者が来たぞ!
俺らで倒しちゃおうぜ!」
…………。
盗賊スキルカンストしちゃってるんで、全て聞こえてるんですけど…。
「じゃあまず、俺らの力を見せつけてやらなきゃな?」
何やらモンスター達は魔方陣を展開している。
「ハイド!」
ハイドとは透明化60秒の能力が得られるスキルである。
どんな攻撃が来るか分からないため念のため身を隠し、敵に近寄る。
「あれ!あいつどこいった!?さっきまでそこにいたはず!ってぐはぁ!」
あー、そうえいば攻撃力もカンストしてるんだった…
「ただモンスターを脅かそうと思っただけなんだけどなー?」
回りにいた敵もスペシャルスキル援護攻撃で倒してしまってる。
その後も最終ダンジョンのモンスター(雑魚)を狩り尽くしダンジョンを進むと、大きな扉が姿を現す。
「よし…開けるか!」
キーーーーと嫌な音がダンジョンに響きわたる。
扉が完全に開くと大きな影が現れる。
「よくぞ!ここまで来た冒険者よ!我がしもべたちを倒した罪晴らさせてもらうぞ!」
えっ?いや、それは無いよな?ラスボス様のしもべがさっき倒したモンスターとか無いよな?
はぁ!
「ハイド!」
「あれ?どこいった!?」
「ふはははは!あいつ、俺の恐ろしさが分かって逃げたか!ってぐはぁ!」
みるみるうちにラスボスの体力が減っていき、ついに消滅した。
このゲーム完全クリアだ。
マジでハイド最強!
それと、ラスボスワンパンって…
「もう一回リセットして始めるか…」
このままアカウント持ってても意味ないので、リセットすることにした。
もしかすると売れば二、三万は越えただろうに…
こうして僕はゲームをリセットするのであった。
次の日
「さてと!リセットも完了したことだし、起動するか。」
あぁ一ヶ月前にもこんなんやったなー。
確かあのときめっちゃ楽しみすぎて、夜寝れなかったんだよな。
「キャラ設定はっと」
ん?キャラ選択画面の一番下の方にNEWマークがついている。
「えーと、二週目限定特典?」
リセットしても一回プレイしたことは消えないのか。
「じゃあこれ選んでみるか!」
次はどんな冒険が出来るかなー?とか、最初はどこいこうかなー?とか考えながら、長い長い通信中を待つ。
流石にハイドは使わないでおこう…
やっと起動した。
「えーと、見た感じ普通なのだが、二週目記念って何が違うんだ?」
「よう新人スライム!」
「スライム?何処に?」
スライムの前に今話したのって完全にゴブリンだよな?
「お前だよお前!」
え?
まさかと思い自分の肩を触ると
ぐちゃ…
「ヌメヌメしてる!」
二週目特典ってそういう事かよー!!!
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