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異世界では経験値が必要です。  作者: きうろ
第0章 -女神?ー
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職選び パート2




    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



『君が息子ならと思う。だけど息子ではない。家族にしてやれる事も家族でない君に力になる事は出来ない。それを忘れないでくれ。』 G・V・I




    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



 

 真面目に考えて欲しいものだ。

 なぜあんなジョブにならないといけないのか意味が分からない。


 思っていたのと違っていたら取り返しの付かない事になりそうなので、訳の分からないジョブは取らない事にする。

 

「戦闘向きのジョブ12と、サポート向きのジョブ6から選ぶから。いいな?」

「はい…。でも熱血はすごく役に立つと思いますよ?」

「しつこい!! もし熱血じゃなくて松岡〇造本人にでもなってみろ!!もう…なんていうか…恐ろしいだろ!!」

「はぁ…どう恐ろしいのかは分かりませんが…分かりました。もう言いません。諦めます。」


 分かってくれて助かった。

 正直、こっちの世界のことをよく分かってないから、というのもある。

 戦士ジョブになったら、戦士にならないといけないのか、別に農民として過ごしてもいいのか分からないのだ。絶対にならないといけない事はないと思う。才能を伸ばすか伸ばさないかは自分次第だからだ。それは分かっているのだが、一番問題なのは、鑑定されて変な目で見られる恐れがあるからだ。

 まぁ、ジョブが8個もある時点で異常なのだろうが、その中に人名や虫が載っていたらドン引きするはずだ。カブトムシて…。

 そう考えながら、戦闘向き、サポート向きジョブの紙を広げて見入る。



【戦闘向き】

 [戦士][武道家][パラディン][魔法戦士][格闘家][魔導師][ネクロマンサー][賢者][ソードマスター][召喚士][銃士][獣使い]


【サポート向き】

 [治療師][薬剤師][練成師][錬金術師][マジックヒーラー][吟遊詩人]



「決めた。」

「はや!!はやいですねぇ…。ちなみに、どれに決めたんですか?」

「魔導師、魔法戦士、賢者、ソードマスター、治療師、練成師、錬金術師、マジックヒーラー」

「どうしてですか?」

「その前に質問。 魔導師と賢者の違いってなに?選んどいて聞くのもなんだけどさ。」

「魔導師は、唯一魔法を融合させることが出来る職です。火魔法と風魔法を融合させて、熱風を出したりできます。賢者は先ほど言ったとおりです。賢者もすごいんですが、同じくらい魔導師もすごいです。今世界に賢者は2名くらいですが、魔導師は8名程います。」

「意外と多いな。てことは、魔導師と賢者が合わされば、滝のように紅茶を出せる魔法に砂糖とミルクも同じだけ一緒に出せるって事だよね?」

「例えはアレですが、原理としてはそうですね。さすがです。それで魔法戦士も選んだんですね。」

「まぁな。あと、マジックヒーラー。これはMPを回復できる職、って考えでいいの?」

「正解です。MPを回復できる唯一の職ですね。あ、錬金術師も一応できます。アイテムを作ってそれで補給する感じですが。」

「MP回復薬があるのか。」

「いえ、ありません。というより、できるけど未だ完成していない。と言った感じですね。」

「なる、むずかしいのね。で、錬金術師は…その名の通り、銀を金に変えたり出来る職でOK?」

「はい。ですが、同じだけの原料が必要となります。」

「それはレベルアップしても?」

「はい。ただ、必要量は少しずつ減る感じです。練成師も同じ感じです。」

「感じてばっかだな…。」

「……。」

「因みに、練成師はそこらにある土くれとかを形付ける職であってる?」

「そうですね、だいたい合ってます。」


 などと話しているのだが、チラチラと女神が一枚の紙を見ていた。

 俺も同じく、さっき挙げたモノを見てすぐに決めたのだが、どうしても気になる職が1つあったのだが…実はそれだ。


 外したにも関わらず、何度も見てしまうほどの存在感。

 前にスルーしたジョブ。


「なぁ…。ジョブマスターって…なに?」

「…実は…はじめて見ました。」

「女神の言う初めてって?」

「この世界が生まれてからです。」

「やばいな…かなりのレア職なのか。」

「はい。スライムやカブトムシ、松岡〇造に並ぶふっ」


 松岡の単語が出てすぐに女神にチョップした。


「どんなのか分かる?」

「鑑定しているのですが、スライムたち同様鑑定不可になりますね。」

「女神の鑑定力でもか……。よし、錬金術師をやめてこれをとる。」

「いや…アレ(松岡〇造)を進めておいてなんですが、これは未知の領域ですよ?」

「だからこそ、必要なんじゃないかな?俺が成さないといけないのはなんだ?」


 その一言で女神が黙ってしまった。

 女神から《神に近い》と言われる存在と戦わなくてはならないのだ。もちろん、杞憂で戦わなくても良かった、何てこともあるかもしれないが、万全を期した方がいいに決まっている。


「ていうか、この世界の人達ってみんなジョブ一個なんだよね?8個とかやばくね?チートじゃん。」

「ですね。さらにスキルもいくつか付与しますので、物心付いたころにはもう最強でしょうね。」

「…物心?」

「あ、言ってませんでしたっけ?田中さん、赤ちゃんスタートです。」

「はぁ?」


 開いた口が塞がらなかった。


「もちろん、地球に居た頃の記憶も、今ここに居る記憶も持ち越してのスタートなので、安心してください。」

「まま待って待って、いったい俺は何を持って安心したらいいの?訳わかんないんだけど?」


「田中さん。今、おいくつですか?28歳ですよね?28歳でレベル1ですよ?まぁ元々レベル8ありましたが、ステータスクソじゃないですか。まずは魂の浄化、記憶を残すのでピカピカにはなりませんが、そこからこの世界に馴染むようにステータスを書き換えなければなりません。わかりますか?レベル1の0歳児とレベル8のステータスクソな28歳。赤ちゃんが成長して28歳になった時レベルいくつになると思いますか?ちなみに、この世界のレベルは上限ありませんからね?」


 動悸が激しくなる。

 目の前が真っ暗になり、倒れてしまった。



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