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5 陸大入学編

彡(゜) (゜)(ワイは仙台の第2師団で12年間過ごしたんやけど、その間に貴重な出会いをいくつかしたんやで)



彡(゜) (゜)(仲の良かった従兵の須藤君、師団長の松永将軍、ワイと仲良くしてくれた下士官、かわE奴だった兵卒達・・・語りきれん程や。


彡(゜) (゜)(その中で一番を決めるんやったら・・・板垣さんとの出会いやな)





( ・`ω・´)

板垣征四郎中尉(のち大将、陸軍大臣)


補足)板垣征四郎は満州事変の実行犯として有名ですね。石原莞爾と共に自軍の何倍もの奉天軍閥軍を巧みな戦術で破りました。戦後は戦犯として処刑されています。


補足2)石原莞爾

こちらも陸軍の変わり者として有名ですね。かなりの天才だったようで、様々な伝説を何個も残しています。筆者は彼の著書の最終戦争論を読んだことがあるのですがかなり深く当時の状況を考察していた様に思えました。東條と非常に仲が悪く、彼によって左遷されています。ちなみに板垣と違って処刑されていません。


補足3)東條英機

日本人なら歴史の授業で誰でも習う人物でしょう。



彡(゜) (゜)(毎週日曜日になると板垣さんの所へ遊びに行ったもんやった)





彡(゜) (゜)「中尉!今村です。遊びに来ますた!」



( ・`ω・´)「やあ、今村。よく来たね。上がってよ」



( ・`ω・´)「ところで先週貸した禅の本はどうだったかい?」



彡(゜) (゜)「はい!非常に参考になりますた!」



( ・`ω・´)「それは良かった。あのような本を幾つか持っているから、借りたい時は言えよ」






彡(゜) (゜)(板垣さんにはお世話になったなぁ。私の『興奮性』を案じて色々やってくれたものだった)


彡(゜) (゜)(当時の板垣さんは個人としての運動神経も抜群だったし、戦闘指揮も一流だった。しかもイケメンで性格も良かったから”連隊の華”と呼ばれていたンゴねぇ)



彡(゜) (゜)(やっぱり出世する人は昔からすごいもんなんやなぁ)




明治43年

第2師団は朝鮮半島に移駐する。今村は羅南で中尉に昇格した。


彡(^) (^)「昇進や!給料アップやでー」



彡(゜) (゜)「外地勤務は給料の他にその五割の手当てがつくんや」



彡(^) (^)「勿論マッマに送るで。お金は(親愛なる母上の方向に)ポイーで」



彡(゜) (゜)「ワイ?慎ましく生きるだけで充分や。当たり前だよな!?」



( ・`ω・´)「おう今村お疲れさん」



彡(゜) (゜)「ハッ!板垣中尉もお疲れ様であります!」



( ・`ω・´)「今村、風俗行くか?」



彡(゜) (゜)「あっ、そのワイは別にいいです。童貞なんで。お金もありませんし」



( ・`ω・´)「そうかそうか。相変わらず『童貞中尉』なのか」



彡() ()






彡(゜) (゜)(あの頃はなにもかもが楽しかった。童貞だったとしてもだ。兵の訓練だけやってればいい頃だった)



今村は朝鮮で陸軍大学校(陸大)の筆記試験を受け、その直後に仙台に戻り、合格の通知を受けた。


補足4)陸大について

大雑把に言ってしまうと軍隊の幹部養成学校です。これを好成績で卒業することでエリートの道が開かれます。学校ではありますが、生徒は20代から30代のおっさん達です。変な感じがしますね。



彡(゜) (゜)「板垣中尉、陸大の筆記に合格しました」



( ・`ω・´)「よかったじゃないか。私も筆記試験に合格したから君と一緒に口頭試験を受ける。

仙台じゃあ準備は大変だろうから、休暇を取って上京するといい。私が君の指導員を手配してやるから」


彡(゜) (゜)「ありがとうございます!」


今村は上京すると指導員に毎日2時間指導をみっちり受けた。


彡(゜) (゜)「アッネの夫の家で迷惑をかけつつの受験勉強や。受からん訳にはいかないで」



彡(゜) (゜)「勉強や、勉強するでー!勉強、勉強、勉強、勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強勉強・・・」


指導員 (梅津美次郎大尉)「ええ・・・」


//////////////////口頭試験二日前


指導員「今村、お前なら受かるからもう休め。試験で頭が回んなくなるぞ」



彡(゜) (゜)「大尉、今までありがとうございました!」



指導員「合格すると良いな」



彡(^) (^)「はい!」



///////////////////口頭試験


口頭試験では様々な内容の面接を十日間行います。かなり厳しいですが、賄賂などは存在せず、当時の日本で一番公平な試験だったのです。



彡(゜) (゜)「最終日は人物考査か。頑張るでー!」





面接官「次の方どうぞ。」



彡(゜) (゜)(わ、ワイの番や・・・)



彡(゜) (゜)「失礼します。第2師団の今村です」



面接官「では、座りなさい」


面接官が出す幾つかの質問に今村が答える。

面接は順調に進んだかに見えた。


が、

面接官「最後の質問です。今年の秋季演習には参加しましたか?」



彡(゜) (゜)「いえ、試験勉強の為に休暇を取ったので参加していますせん」



彡(゜) (゜)(これが最後か・・・単純な質問でだな)



彡(^) (^)(難しいモンじゃなくて良かったで!)



面接官「なんだとおぉぉぉぉぉぉ!!」



彡(゜) (゜)「え」



面接官「秋季演習を何だと心得ている!」



彡() ()「う、ええと。あ、その」



面接官「陸大入試は私的なものだ、貴様は私欲の為に公務を無駄にするのか!!」



彡() ()「違います違います。いや違うんです」



面接官「貴様に受ける資格などない、退場!!」



彡() ()「そ、そんな・・・」



面接官「退場と言っている!私の前から消えろ!」



彡() ()「あ」



彡() ()「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )



彡() ()(ワイが、不合格?ワイは色んな人に迷惑かけて、助けてもらったのに・・・)



彡() ()「あああぁ・・・」



入試発表にて



彡(゜) (゜)「はい、ワイは不合格でありますか?」




















彡(゜) (゜)「え、合格?」



彡(゜) (゜)「なにかの間違えなのでは・・・?え、嘘ではないのですか?」





彡(゜) (゜)(あの時は本当に妙な気分だった。そんな気分でそのまま入学式に出たんだったな・・・)



彡(゜) (゜)(あれは一種の圧迫面接だったんやな。随分後になった聞いたんやが)



彡(゜) (゜)(脱糞までして余りにも哀れだったから、合格になったらしい)



彡;(゜) (゜)(恥ずかしい限りや)

今回は板垣編と陸大編です。板垣は今後も登場する予定です。


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