第二歩 カラスの情報屋
ゆっくりと団地の道を右に進んでいる
あぁ、私の家も友達同様一軒家がよかったなぁ
といつも通り一人で歩きながらどうでもいい事を考え出した
一人で歩いているといっつもどうでもいいような事を考えてしまってだめだなぁ
そんな事を思っているとカラスがゴミ捨て場に降りてきた
「おぉ、おはよぉレイカさん」
軽く挨拶をしてきたのは何を隠そうカラスだ
嫌な顔を隠さずにおはよと返す私はとてもいい女の子なのだろう
そんな自己満足をして早足で歩き出した
「今日も冷たいなぁ、なんかここら辺でやばい所ない?情報屋のオイラとしても何かしら欲しいだが… 」
後ろから声を掛けてきた
あぁ、もうここら辺は人が多いから一人で話してる変人にはなりたくはない
できればどこかのアニメみたいに都合よく人がいない所がないものか
森の力の道になると歩いていると人が少なくなってきた
「やばい所はあると思うけど、教えても私に何も利益ないしなぁ」
カラスを煽るように上から目線で言った
これで、なにかしらいつも話してくれるのだ
「わかった、お前の気にしてる奴の情報があるんだ」
そういって話し始めた
こういう単純な所がカラスだなと思う
「えっとなぁ、あのホイホイ少女の連れのお鶴さんの事だろ?」
頷くとカラスなのに怪しく笑ったように見えた
「お鶴さんは最近悲しい悲しいとまた周りに被害が出るほどの妖気をだしているらしいぜ」
へぇ、またか
周りももうちょいどうにか鎮めようとしないのかね
「うんじゃ、くれ」
いきなりの催促、もうそろそろ小学生の通る交差点だからだと思う
カラスは、子供が苦手なのだ
「はいはい、うんとね」
そういうと、私は集中し始めた
東はウリ姫がいるから大丈夫、西は一丁がやばい奴がいるなぁ
「西の一丁だよ」
一言言った途端に羽ばたきながらありがとよといいながらいなくなった
いよいよ、私の親友、伊藤瑠華がいる待ち合わせ場所だ