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ジャールケンド11柱

作者: 久枝 佐一

我らは原初、自然崇拝であった。


雷を崇拝し、炎を崇拝し、嵐を崇拝していたが、言葉・文字を持ったのとほぼ同時期にまず全宇宙の創造主エレケートゥス神を知り、我らは長きにわたってエレケートゥス神を崇拝することとなった。


時間が経ち、自然の神・バファヌ神も我らのに知る所となり、我らはバファヌ神も崇拝し、その見返りに平穏な自然を享受した。


我らが食物を自分達で生み出すようになってからは、豊穣の神・マルス神が彼らの前に降り立った。

我らはマルス神も崇拝し、その見返りに永年続く豊作を約束された。


ある夫婦が離別し、かつて同じ人生を歩むと誓った2人は別々の道を歩み始めた。

見かねた愛の神・ケレスが2人の前に現れ、彼らは思わずケレスに手を合わせた。

その見返りに彼らは再び同じ人生を歩み始めた。


救いと愛に飢えた少女がいた。彼女は不幸と不遇とに殺されたが神々に救われた。

救いを受けた少女・マヌワイアの慈愛は天より降り注ぎ、救いと愛の飢えを満たすようになった。


国が地上に現れ始めた時、我らは自らを律することができなかった。

それを見た規律の神・ウェフスは我らに絶対的な規律とそれを守る精神力を与え給うた。


我らは知恵を持ち始め、その絶対的な最上の存在、知恵の神・エリンを知った。

その絶対的な知恵の分配を求めた英雄が三日三晩大樹の枝に首を吊り、その見返りとして我々にはその知恵の一部が与えられた。


富を求めるようになった我らは、商売の神・ユヌファウスの存在を知った。

供物を捧げた者は神から利益を約束された。


心の醜悪な美女と、心の美しき醜女がいた。

その不運を嘆いた美の神・エトはその美女に、醜女の心の美しさを分けてやった。


命を賭して、激流の中から子供を救った男がいた。

彼は命を落としたが、神からその勇気を認められた。

それから我らは、その英雄・メセトのように勇敢になることができるようになった。


我らは争いに負ける度に、次こそは勝ちたいと思った。

その願いを聞き届けた戦神・ルンタスは勇敢な者にのみその勇気に見合う力を与え給うた。

彼は勇敢な者を死後も気にかける。





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