表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ライフ〜自由気ままな逃亡ライフ〜  作者: コウムラ リョウヤ
1/4

第1話 あっ待って、こっちこっち

「 はぁっ!はぁっ!……っくそ!……っ!」


息を切らし悪態をつきながら風見紫苑は薄暗い洞窟のような場所を駆け抜ける、中には所々遺跡のようなものも転がっているが今は気にしている余裕は無い。なにせ、今紫苑の周りには、ゲームなどでよく見る石像のモンスター、ガーゴイルにそっくりなものに襲われているのだ。

「……っ!」

今も、突っ込んできたガーゴイル(仮)の角による攻撃を紙一重で躱す紫苑。かれこれ、20分近く逃げ回っている。しかし、必死になっている紫苑には、その時間が永遠にも、僅かにも感じられた。そして、ようやく見えてきた出口のような光に向かって飛び込みながら紫苑は一瞬、ことの発端である出来事を思い返す。



始め紫苑は自室で趣味である読書を楽しんでいた所でいきなり足元に光る紋章のようなものが浮かび、強いその光に飲み込まれた。

「は?」

その瞬間、紫苑は間違いなく脳に直接語りかけるような声を聞いた。それは確かに綺麗な女の子の声だった…のだか……、


『あっ、待って!こっちこっち』



なんというか、色々ガックリくるものがあった



そして紫苑は強い光に当てられて、かたく瞑った目をゆっくり開く。そこは真っ暗だった。なんなんだ一体、と呟きながら辺りを見回すが暗くて何も見えないので、目が慣れてくるまでまってからもう一度見渡してみる。そこにはあるのは石と壁、地面は土という光景だった。そこで、紫苑は目が慣れてくるまで整理していた今の状況に対する結論を口に出す。

「…多分、さっきの声の奴に呼ばれたんだよな?」

だったらなんでこんなとこに放置されているんだ?いや、そもそもなんで呼ばれた?

結局、状況を整理するにしても情報が足りなさ過ぎてそれくらいしか思い付かない。

「まぁいいか、…さて、どっちに進もう?」

そう、呟きながら前と後ろを見る。なにせ洞窟だ基本一本道、前と後ろしか進路に選択肢は無い。と、そこでまた紫苑の頭に同じ声が響く。


『さぁ、此方へ、前へと進みなさい』


…絶対キャラ作ってるなこいつ。

声は同じなのだが先程の口調とのギャップあり、頭に直接声が響くという神秘的な現象や、綺麗な美しい声に対する感想よりも先にそんな失礼な感想が浮かぶ。そして、指示に従った所でどうせロクなことがない。と、決めてかかっていた。なので即刻、なんの躊躇いも無くUターンした。

『えっ⁉︎ちょっ、ちょっと待って!なんで⁉︎逆逆!待ってください!お願いします!』

途中からほとんど泣きついている感じの謎の声の反応に内心で、神秘性も何もあったもんじゃないなと思いながら半目を作りつつ、無視して突き進む紫苑。

紫苑の予想外の反応に完全にペースを持っていかれ焦った謎の声が咄嗟に行動に移す。

『ていっ!』

謎の声の『ていっ!』のタイミングで天井が崩れ始める。


ていっ!じゃねぇーーーーーーーーーー‼︎‼︎


上を見て冷や汗とともに内心で突っ込みを入れながらも慌てて後ろに飛び退いて躱した紫苑の前には大量の岩が道を塞ぎ通れなくなっていた。だが、通れなくなったことよりも前に突っ込まなければならないことがある。

「危ないだろ!怪我したらどうすんだ!」

とりあえず、進むように言われていた方に犯人がいると思い、そっちに向かって叫ぶ。しかし、全く反応がない。これだけのことができるのだ、聞こえないはずがないと思いつつも確証がないので判断に困る。なんにしても、文句の一つでもいってやろうと思い、前へと進む紫苑。そして、その先少し進んだ辺りで地面からガーゴイルが湧いてきて、そこから冒頭にいたる。ちなみに結局ここまで頭に声が響くことに疑問を持つことがなかった紫苑である。



初めて書きました。駄目出しでもなんでもコメントして頂けると嬉しいです。参考にさせて頂きます。^_^;

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ