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片想い  作者: 夜風
23/33

握ったのは誰の手? 握ったのは僕の手


自分のぬくもりを確かめて 前だけ見て歩こうか


冷たくなった右手は 左の手で暖める


僕は一人で大丈夫 僕は一人で歩ける



知らない世界に飛び込んだ 知らずにクルクル回る


地に足をつけてる限り この回転からは逃れはしない


わかってるわかってるんだ 気づいてはいる 理解している


だけど認めたくないだけ



握ったのは誰の手? 握ったのは親の手


必死ですがるように掴んだら 何も言わず離れてた


その大きさが知りたくて 自分の手を見つめてた


もう目の前にはいない 僕は一人になっていた



大きな世界に残されて 気づけばクルクル回る


恐怖で体が竦む限り この過去から逃れはしない


わからないわからないんだ 気づかないうちに 理解出来ない


そして大人になっていくだけ



誰の手にも触れはしない 信じるのは自分だけでいい


もう二度と 不安なんかには 負けたくないと抱いているのは


結局すべて不安だけ


わかったような口をきく 回っているのは僕ですか?


この地に足をついてる限り 止めることなど出来はしない



握ったのは誰の手? 握ったのは君の手


不意に掴まれた右手には 知らなかった誰かのぬくもりが


僕の中に流れ込むようで 心臓の音が聞こえるようで


もう一度だけ誰かを 信じて見ようと思ったんだ



君の世界へ飛び込んだ 知らずにクルクル回る


君が僕の手を引く限り 終わりがないと錯覚する


わかってるわかってるんだ 気づいたんだ 理解したんだ


本当はただ欲しかっただけ



誰かのぬくもりが知りたくて 誰かに愛してもらいたくて


捨てられるのが怖かっただけ ただその手を握りたかっただけ


知らずに回っていくよりも 君に引っ張られて自ら回る


同じ速度で回っていけば いつか未来まで続いている


君の手はとても暖かい



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