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片想い  作者: 夜風
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夜の誤解

夜は怖いよ 暗くて危険だよ


身内の誰もがそう言った


言われ続けてその内僕は


何があっても夜に外へ出なくなった



街灯の少ないこの町 外から聞こえるのは不気味な鈴虫の声


近づいては遠のく足音 ただのそれすら 僕は怖くて


車も通らない 人の声もない 聞こえるのは虫の声だけ


まだ午後九時を回ったばかりなのに 外に出るのが恐ろしくて


日が沈む前に すべてのカーテンを閉めた



突然現れた君が言った いつまでそうして隠れてるの


あなたは知らない 夜の世界も


哀しいくらい 美しいことを


早く開けてよ 星を知ってる


月も綺麗で 青黒い空も素敵だよ


君は外から僕を誘う 嫌だ嫌だ 知らなくていい




街灯の少ない町 家から聞こえるのは楽しい誰かの会話


月明かりに照らされた 君の横顔が 切なく愛おしくて


車も通らない 人の声もない 聞こえるのは虫の声だけ


僕はまだ知らなかった 夜空というものが存在することを


ずっと君が好きだった 教えてくれた君が好きだった


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