目覚め
此処はフォーイン島。『フォーインナイト』と呼ばれる戦闘が不定期に行われる島として有名だった。そして8月末、今回も開催されるようだ。
レイ・ウォッチは建物内で目を覚ます。辺りを見ると歳も体格も様々な人たちがいた。人数は40人くらいだろうか。男女問わず沢山いる。
(ここはどこだ…?それに皆の頭の上に付いている絵文字は何だ?それに…何かのゲージのようなものが…)
参加者かと思われるものたちの頭上には絵文字と呼ばれる記号と緑と水色のゲージが出ていた。絵文字はざっくり数えてみると9種類くらいだろうか。
(あれ?絵文字だけない人もいるぞ?)
3人だけ絵文字が表されていない人もいた。なぜだろうか。
皆ザワザワしている。突然こんな島に連れてこられたんだから当たり前だが。と思っていたらいきなり全員黙り込む。あんなにザワついていた空気が一気に重くなる。皆同じ方向を向いていた。
何があったのだろうと皆が向いている方に視線を向ける。
コツ……コツ...…
誰かがこちらに歩いてきているようだ。顔は見えないが多分男性だろう。そして男性は顔が見えるほどの距離に来る。
(この人…お面被ってる…それにゲージも絵文字もない)
こちらに歩いてきた男性は恐ろしい鬼の面を被っていた。可愛くない。迫力満点だ。子供が見たら泣き喚くだろう。
「ミナサン…ヨウコソ…ワタシハ…ゲームアンナイニンダ」
喋り方がおかしい。第一、声が機械のようだ。それにノイズがかかっていて聞きにくい。
「コノゲームハ…サイゴノヒトチーム二ナルマデ…ツヅク。コロサレタモノモ…サンカイマデナラ…イキカエレル…オモシロイゾ」
(3回までなら生き返れる?ということは4回目は────死ぬ)
顔を真っ青にする。死んでしまったら元の世界へは帰れない。
「コウウンヲ…イノル…アタマニ…エモジガナイモノトチームダ。カクニン…シタラ…ヒコウキニノレ…」
(飛行機?ってことは戦場はここじゃないのか?)
疑問を抱えつつレイはチームメイトと合流して飛行機に乗り込む。
(することがないし寝よう…)
レイは静かに目を閉じた。
「おい、着きましたよ。起きてくださ〜い」
「ああ。ありがと。」
チームメイトの1人、ケン・ホームに起こされレイは目を覚ます。
「ココガ…フォーインジマ…センジョウダ…」
(ふぉーいんじま?この島のことかな。ここで戦うんだ…)
飛行機の窓でフォーイン島を上から眺めたあとレイは飛行機を降りた。
全員が降りるとゲーム案内人がスタートの合図を告げる。皆やる気満々だ。
「サァ…ゲームヲハジメヨウッ…!!!」
皆一斉に駆けていく。レイもチームメイトとはぐれないように必死にかけていく。
さぁ…勝利を手にするのは誰か───。




