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隔離された世界
世界の異分子。
異端、絶望、災渦。
あるいは未知、希望、勇気。
可能性は再訪するが、否定も選択。
生命の紡ぐ道が彼らを、探究心が出会いを必然とするだろう。
瓦礫の山々が砂のカーペットを荒らす土地。
ある組織はアルファ区域と指定する。
「……」
寝床と呼べるほど安全な環境すら無く、影が落ちる場所が墓所の方が多い。
睡眠中の命が地に還るのを何度も見てきた。
薄紫色の髪を持つ少女、アゥリは旅立ちを決めていた。
「ここもダメか」
身の安全を測る。生命として当然の行動で、探究心の強い彼女は土地を転々として拠点を探していた。