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苦手な方はご注意ください。

鉄帽兵

           前書き
 この作品は私の叔父が商船(新東海運)に乗ってニュージーランドに肉(プリマハム)の買い出しに行ってた頃の『実話』に成ります。
この島を通り過ぎる時、日本の商船は『酒、タバコ、花』をこの海峡(アイアンボトム)に撒く慣わしがあるそうです。現にガダルカナル島の砂浜には夜、船が通り過ぎる時、沢山の人魂(ヒトダマ)を観るそうです。その人魂は日本人以外は見えないそうです。

 砂浜から日本兵の『穴の空いた鉄帽』が出てきた。
自分(日下勇作・クサカ ユウサク)は陸軍士官学校を経て、出身地の「第2師団仙台若松歩兵第29連隊」にて編制された。
階級は「陸軍少尉」である。
 ジャワ島からの乗船時、「目的地」は知らされていなかった。
数日の航海の後、他の輸送船と合流、更に船は赤道近くを東進して行く。
船は急に敵の潜水艦から身を守る為、蛇行運航に入る。
暫くして突然、拡声器から、
 「この船は、これからソロモン諸島ガダルカナル島に向かう」
の発令があった。
第一次総攻撃に於ける川口支隊の壊滅を経(へ)た、『ガ島奪還の第二陣』である。
自分は入隊当初から「死」は当然、覚悟していた。
暫くして拡声器から、
 「総員、甲板に集合~!」
の号礼がかかる。
兵装を整え、急いで甲板に集合する兵士達。
全兵の士気は上がっていた。
第2師団長「丸山政男中将」の力強い訓示が始まる。
 「これより、ガダルカナルの奪還作戦を開始する。七度(タビ)人として生まれ変わり、朝敵を誅(コロ)して国(天皇)に報(ムク)いんの例(タト)えあり。死しても百鬼(幽霊)と成り目的を敢行すべし!」
佐伯陸軍少佐の悲鳴の様な号礼が掛かる。
 「全兵、皇居に向かって、奉げ~銃(ツツ)!」
 揚陸後、突撃開始。
数十分、いや数分? 
猛突進後、胸と頭に貫通銃創を受け、自分は『鉄帽の魂』と変わった。
 この作品は戦後八十年、幽霊兵と成り再生した兵士達がこの小さな島で如何に戦い、『一万一千名もの兵士の撤収』を支えたかを『若松歩兵第29連隊日下勇作少尉(享年二二歳)の魂』を通して描く小説です。
       参 考
  死者19,200人
  内、戦闘による死者8,500人
  *餓死・戦病死10,700人
  転進兵(撤退兵)10,652人

※この作品は、著作権を放棄したものではありません。
忠魂碑
2024/08/11 16:54
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2024/08/12 07:56
幽霊兵の誕生
2024/08/13 05:25
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2024/08/13 15:40
偵 察
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再度の突撃
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2024/08/17 19:53
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2024/08/18 11:07
幽霊兵達の援助
2024/08/18 19:11
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2024/08/19 06:12
キニーネ
2024/08/19 17:09
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2024/08/19 18:31
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