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1-1 学園編 クラス分け

ストックが出来次第、内容が短くても切りのいいところで更新していきます。

当分は、文量ではなく毎日更新することを目標とします。

2021/06/04 内容を追記しました。

 私には、両親の記憶がない。

 一般的に経験してるであろう両親の思い出や記憶は一欠けらもないのだ。

 私の一番古い記憶は、学園に通うこととになった経緯を大人の人から説明されているところから始まる。

 最初に説明されたのは、私は孤児であること。

 そして、私では幼く一人で生活が困難であることから養護施設も兼ねた全寮制の学園に通うことになったと言う。


 その後、学園のシステムの話を受けた。

 この学園では、事前に占い師が己の才能や資質を占うことで、卒業後の個々で自立し生活できるように教育、斡旋してくれるシステムになっている。

 いい例だが、占い師の占いの結果が、【調理 ++】だと他の者と比べ調理内容のスキル向上が早いことが伺えることから、調理専門のクラスへ通うことになる。

 悪い例だと【泥団子作成◎】などと言った物もあるがこういった例では、芸術関連か陶芸関連のクラスへと通うことになることが多い。

 事前に説明することは本来であれば良い事だと思うが、こういった説明を事前にしたところで幼い子供に理解することは難しい。

 大人たちは誘拐とかではなく、説明を受け許諾したことで通うことを選択したと言う建前が欲しくて説明することにしてるのだろう。

 現に、本来であれば子供を無償で引き取ることへのメリットは一切ないが、関係各所へ卒業後斡旋することで利益を得ている。

 特に、私のような占い結果になったものを育てる事こそが、一番の目的なのだ。


 そう言った経緯から、学園に入学する前に私が専攻するクラスを確認すべく占い師に会いに行くこととなったのである。


 占い師のいる部屋は、小さな部屋だった。

 部屋にあるのは、椅子が二脚だけであった。

 占い師と聞いていたので、勝手に高齢の怪しげな御婆さんを勝手に想像していたが、そこにいたのは清潔感のある女性だった。


「こんにちは。今日、貴方の才能や資質を占うことになってるニーヤです。よろしくね」

「さて、早速で悪いのだけれどそこの椅子に座ってもらえるかな?」


 私は挨拶を返すこともなく、ただ頭を縦に頷くだけで頷き、ゆっくりと椅子に腰かけた。


「じゃあ、折りたたんだ紙を両手の掌で挟んでもらえるかな?」

 ニーヤさんは、そっと私の手を取ると優しく私の右の掌に四つ折りされた紙を置き、蓋をするようにもう片手である私の左の掌で閉じた。


「では、占いを始めるわね」


 そう口にすると、私の手を包むように両手で握ると私の手の中にある紙が徐々に暖かくなっていく。

 そして、暖かさがピークを迎えるころに異変が起きた。


「え、何!?!?、光が漏れ出てる!?」


 ニーヤさんは、そう口にすると同時に私とニーヤさんの手の隙間から瞬く間に光が漏れ出し一瞬だけ強く発光したのだった。

 その後、ニーヤさんは特に何もなかったかのように振る舞いながら私を包んでいた手を解き、更に私が両手で閉じていた紙を取り出して開封したのだった。


 開封後、ニーヤさんは不思議そうな顔をした後に私に紙に書かれた内容を見せてくれた。


【* 必中】


 見せられた私は最初、なんて読めばいいの分かりかねた。


 ニーヤさんは少し考え言葉を選ぶように、何と書かれているか読んでくれた。


「正解が何かわからないけれど、この記号は通常通りにアスタリスクと読めばいいと思うの」


「なので、アスタリスク 必中と読めばいいと思う」


「アスタリスクは、【小さい星】を意味することもあります。もしかしたら星を降らせる能力?でもこれは才能や資質とは言えませんね」


「今回の占いは才能や資質を占う占いです」


「このアスタリスクは何を意味するのかは正確なことは私でもわかりません、才能や資質の占いをした結果の通常の範囲外の資質が関与したことで、今回の占いが鑑定できない範囲に抵触してしまったことが考えられます」


「自分のルーツを知るなどアスタリスクが何に対しての必中なのかを学園に通う間に手さぐりにはなりますが調べるほかありませんね」


「今回の結果は、あまりに難解です。あなたがどういったクラスに行くのかわかりませんが、決して死なないでくださいね」


 ニーヤさんは最後にかなり不穏なことを口にし、私の占いは終了した。

 占いの結果を元に私は学園の本来の運営目的の一つでもある【暗殺】を専攻とするクラスへと入ることとが決まったことを寮とされる建物に到着してから知らされた。


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