地球上で宇宙の深遠を覗いたら、異世界に降臨出来ました
初めての投稿です。
誤字脱字につきましては御容赦下さい。
第1章 僕の人生は再スタートする
「うーん。。顔が冷たい。でも固い…。身体が痛い…」
目を開けると、ぼんやりと視界が広がる。
天井に広がるのは満天の星空?
頭が重く、意識が朦朧とする。
眉間あたりを揉んでみても視界がはっきりとしない。
取りあえず言えることは、記憶が全然無い!!
名前すら思い出せない見事な記憶喪失だった……
まずは現状を把握する事にした。
〈満天の星空〉
〈壁が無くて横にも星空〉
〈堅い床。広さは50M×50Mくらい?〉
〈フロアの端の方にテーブル一つと椅子二つ〉
〈入口と、出口は不明〉
〈Tシャツとジーンズのラフな服装の自分〉
大の字に寝転がって考えた結論‥‥
「リアルなプラネタリウムに閉じ込められたので、記憶喪失になったとか」
一応無理があることは分かる。
しばらく寝転がって考えてみたものの埒があかない。
このフロアで唯一の「もの」であるテーブルセットに近付く。
近くで見るとわかったのだけど、素晴らしい彫刻が施されている。
木製ではなく、プラスチックでもない。
石製品?多分、満点の星空を眺めるためのテーブルセットだと思う。
なので眺めてみた……
よく見ると銀河の流れがはっきり見える。
ひとつひとつの光る粒が、中心のでっかい光の玉に向かって流れ、合流しているように見える。
さらにでっかい玉同士も流れており、中心の超でっかいに合流しているように見えた。無数に広がる綺麗なでっかい玉。
しばらくはこの壮大な映像を見入っていた。
どうせ何も思い出せないし、状況が分からないし、せっかく綺麗なのでひたすら眺めていると、少しずつでっかい玉は減っていき、ついには光が止んで暗くなってしまった。
上映が終わったらしい?
しばらくすると、フロアの中心あたりで空間がもやもやして、そこから誰かが歩いてきた。
「壮大な景色でございましたでしょう」
話しかけてきたのは、スーツをこの上なく着こなし、トレーにティーセットを乗せている。
見た目60歳くらいのザ・セバスチャン。
「こちらをお召し上がり頂きながら、これからの事をご説明致します」
ついに、証される真実。
が始まるらしい♪
「いろいろと戸惑いはおありでしょうが、要点を説明させて頂きます。士郎さまは第七宇宙の深淵を解き明かし、先ほどご覧頂きました第17宇宙の神に就かれました」
なるほど。
突っ込みどころは満載だった……
「いくつか質問したいのだけど、まず私の名前は士郎?」
「その通りです」
「あなたの名前は?」
「セバスチャンでございます」
思わずガッツポーズしたら笑われた。
「第七宇宙ってなに?」
「士郎様がお生まれになられた宇宙でございます」
「深淵ってなに?」
「宇宙の鍵でございます」
ふむふむ…
全く分からん……
分からないのはどんどん置いておこう!
「さっきのが第17宇宙?消えちゃったけど。。」
「先ほどの第17宇宙にアカシックを使って頂きます」
うーん。
話は分かったけど、単語の意味が分からなすぎて、話が掴めない。
「私はシローで、第七宇宙生まれ。宇宙の深淵を解き明かし、第17宇宙の神に新しく就任した。こんな感じ?」
「その通りでございます。素晴らしい理解力に感服致しました」
感服されました。
が、実は何がなんだか全然分からないけどね。
「感服頂いて恐縮だけど、全く意味が分からないのだけど。まず宇宙の深淵を見つけた記憶がそもそも無いのだけど。それに神って何をすればよいの?」
「今のご質問は繋がっておりまして、第17宇宙の生命体で第17宇宙の深淵を見付ける事が、第17宇宙の神の使命でございます」
「深淵は記憶があれば見つけるのが容易いので、簡単に見つける事が出来ないように、記憶が無くなっているってこと?」
「その通りでございます」
「アカシックってなに?タイムマシーン的なやつ?」
「その通りでございます」
「じゃあ、好きな星の好きな時代に行って、好きな生命体に深淵を見付けて貰えばよいってこと?」
「その通りでございます」
どうやらこの宇宙の創造主になったらしい。