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異世界召喚されないので、行ってみた。  作者: 手那
第4章 バーザルド
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外伝 ロネシリィ・ノアルーフ その3

お待たせしました。

 転移ってマナ消費量多めだから誤魔化すのが地味に大変なんだけどなー。

 大変とは言え、転移するのが事前に分かっていれば、その周囲に結界を張り、マナが動いた事を悟られないようにすれば良いのだけなのだが、それが出来なかった場合、何処に転移したのか分からないように、マナの行き先を霧散させないといけないのだ。




「空間を、次元を、世界を超越せよ。開け、異世界への門!ゲート!」

 マナが動き、異世界へと繋げ出す。



(違う!その世界じゃない!こっち!)


 こっそりと異世界への転移先を変える。出なければあの白いドラゴンに合わす事が出来ない。戦力増強は早いに越したことはない。



「ファイア」

 イザナギが上空に掌から炎を放ち、テレポート、転移をする。


・・・いきなり何をしているの。


 やれやれと肩を落とす。転移のマナの動きを気付かれない程度に霧散する。


 これは簡単に転移を連発しそうな予感。そんなことされては処理が追い付かないよね・・・何か対策をしないと。




 軍隊がやってきた。


 まぁそうなるよね。シルヴィで手も足も出ないような感じだったし、それぐらいの大きな炎を見れば、ドラゴンだと思うよね。


「最悪、ブラックドラゴンかもしれんな」

 軍隊の1人がそう呟く。


 たぶん、私の事だろうなぁ。シルヴィの時以外、余りこの世界では暴れていないし、通りすがりに面倒な魔物に出会った時あれぐらいの炎で消してたような気がするからきっとそれぐらいの強さと認識されているんだろうなぁ。


イザナギは軍隊が通り過ぎるのを待って、転移する。



 ああ、もう!めんどい!


 予想通りに転移を連発しだす。マナを霧散させるのが大変だ。


 そうだ、イザナギの周りに転移時に発生させるマナを霧散させる様な結界・・・は気付かれそうだよね。・・・ならアーティファクトで転移系に反応して霧散処理するように発動する物を身に付けさせれば良いんじゃね?


 私偉い。


 自己満足してさっそく、物陰で見つからないようにアーティファクトを創造により作り出す。イザナギと違い、それ相応の物を作ろうとするとそれ相応の時間が掛かるのだ。

 まるで、紙の様な薄い透明なアーティファクトを作り上げた。


 何とか、街に入るまでの列に並んでいる間に作りたい所だ。





 とりあえず、こんな物かな?


 これなら数百回ぐらい持つでしょ。たぶん。


 薄く、紙のようなアーティファクト。

「マナ霧散君~」


 21世紀の猫っぽいロボットが出すような感じで言う。



 さて、イザナギは・・・。


「・・・いない!?」


 どうやら、既に街の中に入ってしまったようだ。


 イザナギを探知する。


 ・・・ギルドに入ったところだね。


 気配を消し、高速で門を飛び越えギルドに向かう。


 ギルドに堂々と入るとイザナギはステータスプレートを作っている所だった。こちらには気付いていない様だ。その隙に、作ったアーティファクトを念の為見えないようにして後ろポケットにフワリと飛んで行きするりと入る。


 待っている間、近くの開いている椅子に座る。周囲は私の存在に少しびくついている気がするが気のせいだろう。デコピンで頭飛ばすぐらいな事しかしていないからね。


 何やら、噂の3人組とやらがやって来て、イザナギが尻餅を付かされてしまう。


 漫画のお約束なような展開に思わず指を指して笑ってしまった。一瞬、目が合った気がしてドキっとする。


 冷静になるとイザナギにあのような行為、何て奴等だ。笑った事を反省する。



――― 正門


 冒険者試験の為に人が集まっている。イザナギに恥をかかせた3人もいる。消してやろうか・・・。背景に黒い炎がメラメラと出ているかのようだ。


 ゾクッ。


「どうしたんだぜ?」

 3人の1人が急に挙動不審になったので仲間が心配して声を掛ける。

 挙動不審の1人はキョロキョロと辺りを見渡す。


「気のせいか?」

 当然、姿を隠している私を見つけることが出来ず首を傾げる。


「さっきから、どうしたんだぜ?」

「いや、何か妙に悪寒がしたんだぜ?」

 腕をさすりながらもう一度辺りを見渡す。


「気のせいなんだぜ?」

「だぜ」

 他の二人も見渡すが何も見つけられずそう答える。


「そうか、気のせいだったんだぜ・・・?」

 微妙に納得していないが二人も気づいていないのだから気のせいかと割り切るようだ。



 本当は、3人に殺気を送ったのだが、2人は気付ける程強くもなかったというだけだ。かなり強めに送ったんだけどね。試験官に気付かれないかちょっとヒヤヒヤしたよ。


 あ、イザナギが来た。


 皆、お子様とイザナギを馬鹿にしている。その内、イザナギがこの世界には扱える者がいない魔法を使うんだ。馬鹿にしたことを後悔するが良い!アッハッハ。無駄に高笑いして体を仰け反らせる。誰にも見えていないから何だか滑稽に感じた。

 

 はぁ。


 


 あ、イザナギが森に入っていく。

 魔物というか、戦い事態まともにしたことがないはずなんだけど大丈夫かな?


 チート補正付与した方が良いかな?異世界定番チート能力を付与しようかと考える。

 しかし、そもそもイザナギが神なのだからチート能力は既に持っているし付与する側だ。死なないようにだけ注意しよう。



 あれが、ラビット・・・。可愛い。モフモフしたい。


 そーっと姿を隠して捕まえようとする。


「やー!!」

 可愛らしい声で奥の方から剣が振り下ろされ、鼻先の数ミリ前を横切り、ラビットの耳が切り落とされた。


 あっぶな・・・。モフモフに油断し過ぎて阿保みたいな死に方をするところだった。


 白い髪に左右を大きめの黄色のリボンで結ばれたロングツインテールに、立派な黄色を基調とした鎧にロングスカートの美少女が苦戦しているようだ。


まぁ、私の方が美少女だけどね!


 誰も見ていないがドヤ顔。


 お、イザナギが少女を助ける様だ。さっすが、イザナギ。困っている人は見捨てられないのね。



「え゛っ!?お子様!?」

 少女は一目散に逃げて行った。


 ・・・あの女・・・。




 あーあー。モフモフがやられちゃった。可愛かったのに。

 まぁ、イザナギもある程度戦えるみたいだし。とりあえずは大丈夫そうだね。


 魔物から核、メダルが現れる。


 メダル・・・?生物にそんな現象はありえない。神が関与している?そういえば、この世界に来て、人間は殺したことあったけど、魔物は殺したことがなかった。


「鑑定!・・・なんちって」


 異世界物風にメダルを調べるが、神の痕跡はない。代わりに違う情報が手に入った。


「・・・あの時の魔法使い?人間がここまで長い年月を生きられるはずが・・・」


 これだから人間は面白い。


 更に詳しく調べると。


なるほどね、レベルアップシステムか魔力で細胞を変化させるようにしているのか。それを応用すれば長生きできるか。

 まぁ、この程度で本来のイザナギをどうにかできるはずもないだろうけど。今はまだ力もまだ戻っていないし良い練習台にさせて貰おう。



 ああ、考えてる間にまたテレポートしてるよ。


 しかし、今まで見たいに慌てない。こっそりと結界を付けたのだから問題ない。

 それにあの辺りなら、次のステップには丁度良い気がする。


 あーもう。ステータスプレート落としてるじゃん。何してるの?他の人に見つからないように隠しておいてあげよう。



 ヒョコ。


 草蔭から野生のラビットが現れた。


 モフー!


 ラビットは驚いて固まっている。


 ラビットは我に返った。ラビットの悪あがき。


 顔をひっかきに来たその瞬間、チャリン。メダルとなった。


 引っ搔き傷って地味に痛いから咄嗟に殺ってしまった。可愛かったのに・・・。



 メダルを手に取り、それを見つめる。


 ふむ。ちょっと、どこかに行っている間に試練を作うかな。


 スパルタ修行じゃー。



 近くにいたラビットを適当に狩る。丁度20体かな。


メダルにマナ操作をして、魔物となる仕組みを弄る。



 取り合えず、周辺にばら撒くか~。何処に転移するか分からないし。まぁ、一つはここから少し離れた所かな。きっと、ギルドカードを取りに来るはずだし。


 森の外らへんに適当に転移させてばら撒く。


 そして、最後にこの周辺・・・。あ、何かイザナギを馬鹿にした3人がいる。


 たぶん、こいつには勝てないんだろうなぁ。プププ。



 3人の後ろにメダルを転移させる。

 すると周囲から魔力を集めだす。元々、メダルを変化させる為に用いたマナである程度メダルに魔力を与えていたが予想以上の魔力の吸収力だ。この世界には魔力を使う者がほとんどいないから気にせずに魔力を吸収しても問題ない仕様になっているのだろう。



 瞬く間に体が木々を狭いという風に倒しながら形成されていく。それの姿は赤い体をした大きなトカゲに鋭い牙を何本も生やしたような魔物、サラマンダーだ。


 そこそこ強い敵としては定番な魔物だよね~。



 しかし突如、木々を倒しながら現れる新人3人に取っては足が縺れ尻餅を付き動けなくなるほどの相手だ。


 あちゃー。あの3人死んじゃいそう。問題ないけど。


完全に形成されたサラマンダーがギロリと3人を捉えると、近くの木々がチリヂリと燃え出した。それで我に返った3人は悲鳴を上げながら全力で走り出した。


 サラマンダーは獲物を見つけたとばかりにペロリと舌を出し、ノシノシと段々と速度を上げて3人を追いかける。




 あ、イザナギがギルドカードを取りに戻って来たみたいだ。慌てて隠しているのを解く。


「南無三!」

 ラビットが真っ二つにされていた。


 うさちゃんがー!?



 ほむ。ギルドカードの実験で転移してたのね。落としたわけじゃないのか。まぁ、場所が草蔭の中にあったから隠してたって事だよね。


 イザナギがステータスプレートを手に取ると光がイザナギを包む。

 レベルアップってやつかな!?



 っふ。鑑定。


 無駄に片手を腰に回す様に当て、右手で右目を隠す様に覆いながら人差し指と中指を開けてそこから左目を覗かせる。


「キュピーン」


 無駄に光る要素を入れる。効果音はセルフだよ。


 ふむふむ。肉体を作り変えているわけね、体を作り変える何て人間しかしない発想じゃないかな。

 でも、まぁ悪影響はないみたいだし、強くなるなら良いかな。



――――


 木の上から津波が引くのを眺めている。


 わー。森が水浸しだー。


 森が燃え出しているとはいえ、飲み込む程の津波を既にいとも簡単に出せるとは思っていなかった。


 漫画を元に作ったサラマンダー。イザナギも見ているから水に弱いのは直ぐに分かったようだね。




「ぎゃー!」

「熱い!」

「助けて!」

 3人が燃えて悶えている。まぁ当然の結果だね。




「きゃあー!?」


 あの女は・・・。


 悲鳴が聞こえた方を見るとイザナギがラビットを見つけた時に斬りかけて倒せずにイザナギをお子様などと言って逃げて行った女。


 助けてあげる義理はないかな。




「何しているのよ!この変態!」

 あの女・・・助けて貰っておいてその仕打ち・・・。


 なのにも関わらずイザナギはその女を助けるのね。流石はイザナギ。

 それにあの女、イザナギに抱かれる何て、何て羨ましい!




「弾けて混ざれ!」


 おお・・・言ってみたい台詞ランキングに入りそうな言葉。



 そして、サラマンダーが氷の塊で倒された。


 うんうん。マナの扱いが実戦で一気に上手くなってきているね。良い調子良い調子。



――――


 イザナギの首筋に剣を当てている黒髪ポニテの少女の後を追ってさっきのラビット少女がやって来た。



 ほむ。ただ、逃げるだけでなく助けを呼んできたわけね。ちょびっとだけ、評価を上げてあげよう。



「なんでよ!私、姫なのよ!」

 プンプンしているラビット少女。


姫かよーと漫画で見ていた綺麗なお姫様の印象が音を立てて崩れていくのであった。


たぶん、後1話ぐらいで外伝終わりそうです。思ったより長くなってしまいました。

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