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異世界召喚されないので、行ってみた。  作者: 手那
第2章 魔法の世界
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第52話 VS中 田中太郎

「魔力値18だと!?あり得ない!それでは転移すら出来ず、あの魔法を打ち消すこともできないはずだ!」


「ほら。」

 この世界で作ったステータスプレートを投げる。距離がある為、さりげなく風魔法で制御している。


「馬鹿な・・・。魔力制御で誤魔化したか?いやしかし、これは体内の魔力を検知して数値化した物だ。誤魔化せるはずがない。いや、最初の魔法は魔力制御で周囲の魔力を操ることで可能としたのか。だが、その後のテレポートなどは説明ができない。制御できないようにしているのだがら体内の魔力だけで行わなければならないはずだ。なのに何故だ。」

 ステータスプレートを手にして、田中太郎が思考を巡らせる。戦いの最中だという事を忘れて。


「へぶ!?」

 再び、瞬時に近寄られた夢叶によって田中太郎の手からステータスプレートが宙に離れ、3軒離れた家にぶつかる。


「戦闘中だぞ。」

 前髪を上げ、見下すように言う。落ちてきたステータスプレートをパシッとキャッチする。


「ガハッ。やってくれたな!」

 完全に油断していたのだろう。かなりのダメージを受けたようで、体に擦り傷や、口から血が出ている。


「あれは、あとから頂こうと思っていたのだが、そんなことはもうどうでもいい!お前のその余裕の顔を絶望に染めてやる!後悔するがいい!!」

 ハーッハッハッハと高笑いしている。


「後悔する前にお前を殺せば済む話だ!」

 ロシィの技、黒炎弾を宙に10発生成して左右上下の逃げ場をなくすように放つ。妙にしっくりと来る。

 

「どうやら、闇属性が得意のようだが、俺は聖属性が得意なんでな!」

 田中太郎は、闇属性を基本として使う夢叶が使う為そう判断し、黒炎弾10発と同様に聖属性の玉、炎ではないから聖弾とでも呼ぶべきか、を放ち相殺しに来た。

 魔力感知が出来る為、同等の魔力で最小限に放った結果、聖弾は黒炎弾に打ち負けた。


「何故だ!?闇属性互角の属性に同魔力で何故負ける!?」


 それは、黒炎にある分解能力の差だ。どうやら、田中太郎はそういう追加能力があるということは知らないようだ。


 テレポートで黒炎を避け、夢叶の真上に現れる。


「チッ。やはりか。」

 黒炎弾が追尾してきたことにより、田中太郎のやっかいな予想通りに舌打ちする。だから、相殺しようとしていたのだ。

再び、聖弾で迎撃する。一度目の聖弾で威力を殺いでようやく相殺だ。その結果に、苦い顔をする田中太郎。本来ならば、黒炎弾を撃ち落とし、迎撃し返すつもりだったのだから。


「いったいどれだけの魔力を持っていると言うのだ!」

 そう言いながら、再び迫りくる黒炎弾10発を先ほどの倍の魔力を込めた聖弾で一撃で相殺する。


 その間に、夢叶がテレポートで田中太郎の後ろに飛び、間近で黒炎弾を放とうとするところをテレポートで瞬時に離れ、都の民6人を夢叶に向かわせる。

 テレポートで上空に避け、近くにあったロープを操り、一纏めにして拘束する。

 そこに、田中太郎が光輝く大きな閃光。


「ホーリーセイントフラッシュ!」

 を放つ。広範囲の攻撃は民諸共巻き込む攻撃で、避ければ民は死ぬぞと言っている。


「クズが!」

 一纏めにされている民の前に出て、黒炎の盾のアーティファクトを使い、そこに自分の魔力、マナを使って盾を強化する。光が辺りを飲み込むが攻撃は防ぐことができた。いや、威力はほとんどないと言ってもよかった。ただの目暗ましかと気付いた時には一瞬遅かった。

後方から来た、新たな民5人掛りで拘束され、顔を地面に付けられてしまう。


「ぐっ。」


「手こずらせやがって!」

 魔力をかなり消耗しているのか、田中太郎は息が上がっていた。


「お前は、ほっておくと何をするかわからんからな。さっさと消えてくれ。」

 民が腰の剣を引き抜き、夢叶に振りかぶる。

 土魔法により地面から棒状に伸びた6本の小さな柱が、剣と民それぞれの腹に当り、吹き飛ばす。離れた所を土魔法によりそれぞれ拘束する。


 土魔法により作られた棒状の柱を地面から切り離し、田中太郎に5本飛ばし、1本は手に取りクリエイトして刀にする。


「クリエイトだと!?どれほどの力を隠し持っているというのだ!」

 聖弾により土の柱を打ち消し、夢叶を迎撃する。


 夢叶は、腰を落とし抜刀する構えを取る。5つの聖弾が迫る。飛天なんとか流。天に昇る閃きの如く、左から踏み出し目にも止まらぬ速さで、田中太郎を切り裂いた。


「な!?」

 田中太郎は油断をしていなかった為に、常に防御壁を周囲に展開していた為、倒すことはできなかったが、脇腹を切り裂きかなりのダメージを与えることができた。


(反応できなかっただと!?)

 田中太郎とて日本人。身体強化は基本と思いできる。いやし、ている。そこに実を護ることを考え防御壁を常に張っていた。張っていなければ今頃は真っ二つに切り裂かれているところだ。それは、良い。真っ二つになることを防げたのだから。問題は反応できなかった夢叶の動きだ。テレポートは、出て来た時に一瞬のラグが発生するから身体強化をしていれば、動ける状態であれば、何の問題もなく対応できる。しかし、今のはテレポートではない。魔力もテレポートをしたように感じない。つまり、身体能力で反応できない動きをしたということになる。これは、かなりの問題だ。身体強化の魔法により夢叶がかなりの体への負担を覚悟での動きならまだ何とかなる。しかし、何の制約もなくあの動きを続けられればこちらの魔力が尽きてしまうか、夢叶の体力が尽きるかの勝負になるだろう。

 周囲の魔力もかなり消費され、元に戻るのにも時間は掛かる為、自分の魔力も使わざる負えない状態ではかなり不利だ。そこに、あの動きと関係なく魔法を使うことができるとするならば、負けは見えたも同然だ。


 田中太郎は、自信に回復魔法を掛け、必死に冷静を装っていた。


「どうした?まだまだ、行くぞ!」


 そして、田中太郎の予想は正しく、夢叶は先ほどの動きで攻撃してきた。すでに、防壁は強化して張っている為、ダメージを受けることはないが、魔力消費が激しい。


 夢叶のこの動きは、リリィやエリィの世界グラディオのステータスプレートによるものだ。グラディオの世界最高と言えるレベル100、そこにさらに身体強化を掛けているのだ。今まではテレポートによる転移での攻防が多かったが、急に真っ直ぐに高速で移動されれば、普通の人間では反応すら出来ないほどの速さなのだ。それを田中太郎は身体強化を使用している為、集中していればなんとか対応でき、ちょっとでも油断すると攻撃を許してしまうとい状態だ。


 夢叶は、田中太郎に同じ物を感じた為、それに応じて最初は魔法合戦として戦ったが、民を人質、ましてや操り攻撃や盾にしようなどと卑劣なことをやりだした田中太郎にはもう容赦はない。敵、いやゴミ処理だ。強さだけを考えても敵と言えるほどとはこれまでの戦いで感じられない。確かに、今まで戦った者よりも強い、最初に戦ったロシィと互角ぐらいはあるだろう。だが、その程度だ。夢叶と契約している今のロシィの敵ではないし、ましてや、戦いにも慣れ、ロシィとシルヴィの能力も持ち合わせさらに強くなっている夢叶が負けるわけがない。


 そう思いながら田中太郎の障壁に攻撃し続け、今にも障壁を破ろうとする夢叶を見ていたロシィだが、その腹部には白い物が突き刺さっていた。


「・・・え?」

 一瞬、何が起こったのかわからなかった。突き刺さっている物の先を見ると、夢叶の戦いを見ていたシルヴィが腕を組んでいる片手が龍化し、その龍となった爪でロシィの腹部を貫いていたのだ。シルヴィは首だけロシィの方を向いており、シルヴィ自信驚きを隠せず、何をしてしまっているのかも頭が理解できずにその場を動けずにいた。


「な?」

 なぜ?と言いたかったのだろうが、シルヴィはそれだけしか言葉を発することができずにいた。なんとか、龍化を解き回復魔法を掛けようとするが体が動かない。


 ドサッ。


 ロシィが倒れ、突き刺さっていた物がなくなったことにより、ロシィの周囲を腹部からの大量の血で染めて行く。

御読みいただきありがとうございます。あと少し、田中太郎にお付き合いください。

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